新型コロナウィルス対策で注目集める「テレワーク」とは
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政府は2月25日、新型コロナウイルス対策の基本方針を決定、その1つとして「テレワーク」の推進を強力に呼びかけた。
2月27日のニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」では、この注目される「テレワーク」の“基本”について取り上げた。
「テレワーク」という言葉から、電話、携帯の「テレフォン」の「TEL」と誤解されることもあるが「tele テレ=離れた場所」に「ワーク=働く」を足した言葉で、電話やインターネットを活用して、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方そのものを指している。よって、在宅勤務のみならず、カフェやサテライトオフィスでの仕事も「テレワーク」と呼ぶ。
このテレワークは、「東京オリンピック」開催時の混雑解消の解決策として政府が普及促進を図り、この開会式が予定されている7月24日を毎年「テレワーク・デイ」として、この数年間実施してきたがなかなか定着しなかった。
しかしこのテレワークが、今回の新型コロナウイルスの感染拡大で一気に注目が集まり、採用する大手企業も続出している。例えば資生堂は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、従業員およそ8,000人に対して26日から国内の従業員およそ8000人を原則としてテレワークに切り替えた。また、電通では、本社ビルに勤務する50代の男性従業員が新型コロナウイルスに感染していたことを受け、グループの全従業員およそ5,000人を対象にテレワークに切り替えると発表。ほかにも、NTTグループや武田薬品工業、IT企業のGMOインターネットなどもテレワークを急遽採用している。
これらのテレワークでは、新型コロナの影響で在宅勤務を推奨しているが、テレワーク向けのビジネスも近年展開してきている企業も多い。
東京メトロでは、駅構内で個人用オフィス空間を貸し出す「CocoDesk」のサービスを開始。幅1.3メートル、奥行き1メートル、高さ2.1メートルのスペース。「エアコン空調自由の個室」「防音」設備も整っているという。ほかにも、家具ブランド「IKEA」が法人向け拠点をオープンし、テレワークを推奨する企業が増える中、快適に効率よく働ける自宅のワークスペース(家具一式)を提案している。
そして、同番組のリスナーの中にも既にテレワークを行っている人がいた。葛飾区在住の30代の女性で、英会話教材の販売会社に勤務し、業務内容は、顧客の情報をパソコンに入力・まとめる作業。勤務先の会社では週に1回テレワークで好きなところで働いてもいい制度があり、これを活用して主に自宅で仕事をしているという。なお。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、テレワーク可能な回数が週2回になった。
テレワークのメリットとしては、通勤という概念がなくなるので、満員電車に乗らなくてもいいとのこと。人によっては家で仕事をするとだらけるが、この女性としては、かなり作業効率が上がっているという。デメリットは特にないといい、社員同士のコミュニケーションも問題なくとれていて、専用のチャットを使って会話をしているとのことであった。
一方、コミュケーション不足であったり、時間の自己管理への甘えに悩むも人もおり、接客や製造・生産業などテレワークでは補えない職種もある。同番組を聴いた介護職、運送業、接客業のリスナーからは、「テレワークは出来ない」という意見や、「どうしても現場でないと仕事できない人はどうすればいいか」などのメッセージも寄せられた。
今回をきっかけにテレワークがどう拡大していくか。まだまだ課題もあり、慣れないという人も多いが、新しい働き方として受け入れていく必要がありそうだ。
番組情報
ふつーの男・沖縄県宮古島出身の垣花正がお届けする、ニッポン放送が自信と不安をもってお送りする朝のワイド番組!レギュラー・ゲストとのコンビネーションもバッチリ!今の話題をハッピーにお届けしていきます!