臨時休校 再開へ向けて全力で回避すべきクラスター発生3要件
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ニッポン放送「ザ・フォーカス」(3月17日放送)に中央大学法科大学院教授・弁護士の野村修也が出演。学校再開を自治体が判断する目安について解説した。
臨時休校~学校再開の目安、3月中にも公表へ
16日の閣議後の会見で、萩生田文部科学大臣は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う臨時休校について、学校の再開を自治体が判断するための目安を3月中にも公表する方針を示した。
森田耕次解説委員)萩生田文部科学大臣は全国一斉休校をめぐって、再開判断の目安を3月中に示すということですが、隣接する自治体の感染者の数が目安として考えられるということで、19日の専門家会議を踏まえて検討するということです。また、萩生田大臣は「授業を再開する場合には、学校のなかで感染者集団(クラスター)を出さない対策が欠かせない」という考えも示しています。具体策としては、空き教室を使って学級を2つに分けて授業をしたり、すべての学年が同じ日に集まらないよう登校日を分散させたりといったことを挙げています。それから、土曜日の登校も考えられますし、最終的には各教育委員会の判断だということですが、3月中には判断の目安を示したいとのことですね。
野村)お子さんたちをお持ちの家庭では、このことがいちばん気になっていると思うのですよ。いつから平常の状態に戻るのかということですよね。休校にするときにも政府の責任でやっているわけですから、再開についても政府の方針を示すべきです。ただ、具体的には各自治体で状況が違いますから、全国一律にはならないと思います。それを自治体の長の方がどのように判断し評価するのか。それによって決まっていくことだとは思います。
学校再開にあたってクラスターを発生させないために
野村)今回少しわかってきていることは、いわゆるクラスターが発生する3要件です。
森田)換気の悪い密閉空間、人が密集している、近距離で会話するといったことです。
野村)こういう場所をつくらないということですよね。盲点になるのは、例えば外だったら大丈夫だろうとみんなが思って外での活動をするのですが、そのときに例えば着替える場所などが3要件を満たしてしまう場合もあるのです。子どもたちが長い時間そこで遊んでしまうということになると危ないということもあるので、まさに環境づくりをみんなで工夫していかなければいけないと思います。
野村)ただ、学校の休校に効果があるのかどうかは後になってみなければわからない部分もあるのですが、実は世界的にもかなりの部分が休校なのです。
森田)そうなのですよね、全世界的に。ニューヨーク市も全部の公立学校を休校にしましたし。
野村)その効果は後から検証すべきだと思いますが、活動を再開することの重要性をみんなわかっていますので、一刻も早く開いて欲しいとは思います。
森田)もちろん、基本的な手洗いはしっかりやらなければいけないということにはなります。
番組情報
錚々たるコメンテーター陣がその日に起きたニュースを解説。佐藤優、河合雅司、野村修也、山本秀也らが日替わりで登場して、当日のニュースをわかりやすく、時には激しく伝えます。
パーソナリティは、ニッポン放送報道部解説委員の森田耕次。帰宅時の情報収集にうってつけの番組です。