ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(3月29日放送)に、男子400メートルハードルの日本記録保持者・為末大が出演。子育てについて語った。
淵澤由樹(アシスタント):今回は、子育てについてお伺いします。為末さんには5歳の男の子がいらっしゃいますが、子育てにルーティーンがあるそうですね?
為末:朝、家にいるときは幼稚園に送って行きます。
淵澤:パパと歩きながら幼稚園に行くのですね。
為末:前の日にあったことや、ポケモンの種類について説明してくれます。また週に2回、お弁当も作ります。食べるものがあまりなくて、いろいろな野菜を入れていたのですが、結局「にんじん」「さやえんどう」「ブロッコリー」しか食べなくて。
淵澤:えっ?
為末:だからほぼその組み合わせと、ウインナーと卵焼きです。ときどきシューマイ、あとはおにぎりが3つ。作っているというほどではないですけれどね。お弁当箱に盛り付けして、歯を磨いて戻って来ると、(奥さんが)綺麗に入れ替えをしている。僕の盛り付けがどうやら…(笑)
淵澤:なるほど(笑) 子育てをきっかけに、ライフスタイルは変わりましたか?
為末:劇的に変わりました。土日に家にいないことはあるのですが、平日、週に3日は必ず家のご飯までに帰って来る。その他、1日は何かのイベントや仕事でつぶれています。つまり残りの1日、年間で50日が会食。それも半分ぐらいしか行かない。決定的に外でご飯を食べることが減りました。
淵澤:子育てにおいて為末さんが大事にしていることは、「質問力」を鍛えることだそうですね。
為末:息子には質問するように、また質問させるようにしています。例えば「雲って何で白いんだろうね?」と息子に聞くと、息子は「トト(為末さんのこと)、たぶんこういうことなんじゃないかな」と仮説を言うのです。間違っていても、僕は「なるほどね」と言います。考えているプロセスをどう、くるくる回すかということに興味があって、これはスポーツの世界で言うと「コーチング」なのですね。どのように考えるのかを促し、自分の意見は言わない。なぜ、その考えに至ったかを聞いて行きます。息子はこれに慣れ過ぎていて、例えば道路整備をされている方に、「何をしているんですか?」「なぜしているんですか?」「その棒は何ですか?」と、質問ばかりします。
淵澤:面白いですね。温かく見守っているのですね。
為末:だから他の子よりも、人に話しかける傾向があるかもしれません。
淵澤:否定することはないのですか?
為末:何かを間違えているときは、「考え方を間違えている場合」と「答えを間違えている場合」がありますよね。答えが間違っている場合は、いまの時代だと検索すれば(答えが)出て来るではないですか。その手前の段階で「こういうことから、こうなっているのではないか?」という考えを口に出して、誰かに話すということは面白いと思っています。
番組情報
この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)