あけの語りびと

SNSを駆使する73歳! 寿司屋「ほり川」が変化し続ける理由

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それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

「ほり川」公式note(『73歳すし屋のnote【現役】』)より

新型コロナウイルスに対する「緊急事態宣言」が出てからおよそ1ヵ月半。ご商売をしている方は知恵をしぼり、涙ぐましい努力でこの事態に耐え忍んでいらっしゃいます。

そんななか、今朝は元気なお寿司屋さんをご紹介したいと思います。下北沢と世田谷代田の中間にある「ほり川」というお店です。カウンターと座敷合わせて20席という、ちょうどいい広さ。

「ほり川」店主・堀川文雄さん(「ほり川」公式noteより)

店主の堀川文雄さんは、73歳。お弟子さんも店員さんもなく、たった1人でこの店を切り盛りしています。

「学生のアルバイトはいるよ。ツイッターとかインスタとかノートとか、いろいろ習うんだ。こんなご時勢だから、できることは全部やる! 明るく振舞わないと前向きになれない。後ろ向きの会話ばかりじゃ、いまどきの大学生はついて来ないからね」と、やけに元気がいいのです。でも、その言葉にウソはありませんでした。

大学生に習ったというホームページやノートを開いてみると、元気一杯。飲食店のオーナーが異口同音に、先行きの不安や現在の窮状を口にするいま、「ほり川」のSNSは活気に満ち満ちています。

「ほり川」公式note(『73歳すし屋のnote【現役】』)より

「ものを食べるときっていうのは、明るく楽しい雰囲気じゃないとね。それも料金のうちに入っているんだよ」

聞き取れないほどの早口で語る、人生と商売の哲学。

「そうなんだ…こんな時代だからこそ、元気を出して行かなくちゃ!」…73歳の大将にカツを入れてもらいたくて、人はきょうも「ほり川」の暖簾をくぐります。ただし水曜日は定休日ですので、ご注意を。

堀川文雄さんが板前修業を始めたのは、20歳のころ。日本は高度成長期の時代。板前になろうと思ったのは「カッコよかったから!」。とにかく夢中で働いて、1975年、28歳のときに開業しました。

「ほり川」公式note(『73歳すし屋のnote【現役】』)より

「何でも早い方がいいと思ってね。ランチや出前、何でもやったよ。閉店は真夜中の2時ごろだった」と、昔話まで元気がいい堀川さん。

ここで、「ほり川」のお寿司の特徴をご紹介しましょう。まずはネットの口コミ記事から。

『カウンターの冷蔵ケースには、野菜や果物がぎっしりと陳列されてます! あれ? 鮨ネタはいずこに? 大将が鮨ネタが入った木箱を目の前で見せてくれました。これが本日のおススメということのよう。よかった。鮨はあるようです(笑)。シャコが立派!』

おわかりでしょうか?「ほり川」の売りは、新鮮な魚介類の他、旬の野菜と果物の握りなのです。堀川さんは語ります。

「時代はどんどん変化します。その変化に乗っかって、自分にしかできないことをやる! それが私の流儀なんです。日本が世界に誇るべき食材は、春夏秋冬にあります。探してみると魚介類だけではありませんでした」

「ほり川」公式note(『73歳すし屋のnote【現役】』)より

野菜を握り始めたのは20年前からで、果物は去年(2019年)から。酢飯の酸味とフルーツの酸味、甘みが合うと言います。わさびや海苔がいいまとめ役になって、バランスをとってくれるのだとか。野菜と果物のお寿司は、外国人や若い女性に人気だそうです。

堀川さんは、こんなふうにおっしゃいます。「野菜でも魚でも、素材の『旬』はほんのわずかな期間です。そのわずかな時間をのがさず、いちばんおいしいときにいちばんおいしい形で、お客様に召し上がっていただきたい」

朝、バイクを走らせて豊洲で魚を、築地で野菜を仕入れて来る堀川さん。人に「おいしいものを食べてほしい」という想いが、73歳の大将を支えています。

「サーモンのとろたく巻き」(「ほり川」公式ツイッターより)

堀川さんは何事も、時代の変化ととらえます。

「このコロナ騒動だって時代の変化かも知れない。クヨクヨしないで、とりあえず頑張るしかありません。どうしてもイライラするとき、私は人のいない街を30分くらい走るんです。悩みが消えますよ」

どこまでもポジティブな寿司屋の大将、堀川文雄さん。ごちそうさまでした。

 

番組情報

上柳昌彦 あさぼらけ

月曜 5:00-6:00 火-金曜 4:30-6:00

番組HP

眠い朝、辛い朝、元気な朝、、、、それぞれの気持ちをもって朝を迎える皆さん一人一人に その日一日を10%前向きになってもらえるように心がけているトークラジオ

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