【ライター望月の駅弁膝栗毛】
中央線特急は新宿駅始発が基本ですが、一部の列車は東京・千葉始発。
朝は「あずさ・富士回遊3号」が千葉始発、午後は「かいじ35・39号、あずさ41号」等と、通勤特急の「はちおうじ・おうめ」が、東京始発で運行されています。
オレンジや黄色の帯を巻いた通勤型車両の合間にパープルの車両がやって来ると、東京都心にいながら、ちょっとした旅気分になりますね。
新宿駅は、明治18(1885)年3月1日の開業から、今年(2020年)で135年の節目を迎えました。
当初は赤羽~品川間を結ぶ、私鉄の日本鉄道(現・山手線、赤羽線)の駅として開業。
後に甲武鉄道(現・中央本線)が乗り入れて国有化の後、私鉄・地下鉄各線も乗り入れ、世界一の乗降客数を誇るターミナル駅へと成長しました。
平成以降は、成田エクスプレス、湘南新宿ラインの列車なども発着しています。
そんな新宿駅ならではの駅弁といえば、「新宿弁当」。
平成29(2017)年のリニューアル以降、小淵沢駅弁の「丸政」が製造しています。
この春の新宿駅開業135周年に際して、個数限定で135周年記念バージョンが登場。
「135th」の文字が躍る掛け紙には、これまでJR新宿駅に乗り入れてきた代表的な特急列車、通勤電車など、さまざまな車両が描かれています。
【おしながき】
・甲州小梅のご飯
・安養寺みそ使用鮭の味噌焼き
・自家製タレ使用 炭火牛焼肉
・甲州名物 ソースかつ
・信州 野沢菜炒め
・内藤とうがらし使用 原木採りの椎茸煮
・甲州煮(里芋、人参、れんこん)
・かまぼこ
・八ヶ岳高原玉子焼き
・135周年記念饅頭
基本的な構成は、レギュラーの「新宿弁当」と同じですが、何とデザートが、はちみつを使用した135周年の「記念饅頭」となっていました。
しかも、「JR SHINJUKU STATION SINCE1885 135th」のロゴまで刻印されています。
いつもと同じ味を楽しみながら、いまだけのちょっとした違いが嬉しい記念駅弁。
新宿ゆかりの内藤とうがらしをはじめ、甲州・信州ゆかりの食材もたっぷりです。
中央線特急の始発駅・新宿駅では、7月19日・日曜日の初電から「東西自由通路」が、供用を開始します。
これに伴って、改札の移設、名称の変更などが行われる他、小田急線・京王線からの中央東口への改札内通り抜けサービスが終了します。
新しい人の流れに慣れるまでは、いつもより時間に余裕を見たお出かけがよさそうです。
(参考)JR東日本東京支社ニュースリリース・2020年6月2日分ほか
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/