日本のぶどうの王様「巨峰」 その名前の由来は?
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あなたの朝がいつもイイ朝でありますように---ニッポン放送『羽田美智子のいってらっしゃい』。今回のテーマは「ぶどう」です。
ぶどうの栽培に適した条件の1つに「雨が少なくて、乾燥している」というのがあります。そのため日本のように、雨の多い土地は本来ならばぶどうの栽培には向かないそうです。
それでも研究者や生産者の方が品種改良に取り組まれた結果、日本の気候にも合って、さらに病気や虫にも強い品種が次々と誕生しています。
その結果、日本では生食用として60種類以上のぶどうが栽培されています。その中で、もっとも大きな面積で作られているのが「巨峰」です。皮の色が紫を帯びた黒い色をしていて、粒の大きさと強い甘みから“ぶどうの王様”と呼ばれています。
この巨峰ですが、農学者で栽培学者でもある、大井上康(おおいのうえ・やすし)さんが“雨の多い日本でも栽培できる美味しい大粒のぶどう”を目指して作ったものです。
大井上さんは現在の静岡県伊豆市に研究所を作って、そこで大粒のぶどうの栽培に取り組みました。そして苦労を重ね、「ヨーロッパ系の品種」と「アメリカ系の品種」を掛け合わせて、1942年(昭和17年)に栽培に成功しました。こうして誕生した大粒のぶどうには「巨峰」と名付けられました。この名前の由来ですが、研究所から見える雄大な富士山の景色から付けられたとされています。
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