ポリープ切除で大腸がんの9割は予防できる……検診でわかるがんの予防策

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東京都医師会理事で「ケイアイクリニック」理事長の消化器内科医、黒瀬巌氏が2020年12月30日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。国が推奨しているがん検診の種類と、そのなかの1つ、大腸がんの検診について解説した。

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

飯田浩司アナウンサー)国が推奨しているがん検診には、どういう種類があるのでしょうか?

黒瀬)国が正式に推奨しているがん検診は全部で5種類あり、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんです。

飯田)その5つが選ばれた理由は何でしょうか?

黒瀬)まず1つは、これらのがんにかかる方が多いということですね。それから、検診を受けた場合のメリットが、デメリットよりもはるかに大きいことが科学的に証明されています。検診を受けることで得られる予防効果が非常に高いのです。こういったものを国が選んで、推奨するがん検診としております。

飯田)そうすると、5種類のがんを検診する必要があると思うのですが、1ヵ所で全てできるような場所はあるのでしょうか?

黒瀬)いわゆる検診専門の医療機関であれば、全てできるところがほとんどだと思います。ただ、自治体が指定しているがん検診の医療機関は、専門医療機関よりも一般診療所のほうが多いのです。要するに「かかりつけの先生に見ていただきましょう」というコンセプトに基づいていますので、一般の診療所と契約する場合があります。そうなると、一般診療所の場合はその規模に応じて、例えば内科系であれば婦人科系は受けられなかったり、あるいは曜日が限定されているような場合もあります。そこは予約の際に、きちんと電話でご相談していただくのがいいと思います。

飯田)がん検診について、5つ挙げていただいたなかに大腸がんが入っていました。胃がんや肺がんはよく聞く印象ですが、大腸がんも増えているのでしょうか?

黒瀬)そうですね。2018年に調べたところによると、男性が約8万7000人、女性も約6万6000人と、多くの方が大腸がんにかかっていることがわかっています。

新行市佳アナウンサー、黒瀬巌氏、飯田浩司アナウンサー

飯田)大腸がんの検診は、どのように行うのでしょうか?

黒瀬)国で決められているものとして、便を2日分取っていただき、そのなかに血液成分があるかないかを確認します。もしそれで陽性反応が出た場合には、大腸内視鏡検査を受けていただく形になります。

飯田)人間ドックのときには検便がありますよね。あれはまさに、大腸がんを調べるための検診ということでしょうか?

黒瀬)そうですね。一般的に大腸がん検診は、40歳以上の方に年1回受けていただくことになっています。便に血が混じるということ自体、腸のなかで何か炎症が起きている、あるいは不都合なものがあるということになりますので、大腸内視鏡検査を受けなければいけません。検査を受けて、もし小さいポリープがあれば、その場で取ってしまうことができます。大腸がんの9割はポリープからできると言われているので、逆にその場でポリープをどんどん取ってしまえば、9割の大腸がんは1次予防ができます。

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毎週月~金曜日 朝6:15~

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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます


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