医療が通常に戻るのは相当先……緊急事態宣言明けに警戒されるコロナ第4波

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東京都医師会副会長で「平成立石病院」理事長の猪口正孝氏が3月22日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。緊急事態宣言が解除されて以降の感染者数の増減や、これからの医療について解説した。

新型コロナウイルスの2回目のワクチン接種のため、用意された注射器=2021年3月11日午後0時52分、東京都目黒区の国立病院機構東京医療センター(代表撮影) 写真提供:産経新聞社

飯田浩司アナウンサー)先生は、東京都の新型コロナウイルス感染症モニタリング会議で分析を行う専門家でもいらっしゃいますので、ここのところの感染状況についても伺ってまいります。緊急事態宣言が3月21日をもって解除となりました。ここまでの緊急事態宣言、そして延長されるということも含めて、全体をどうご覧になっていますか?

猪口)緊急事態宣言のなかで、時短要請や不要不急の外出を避けてくださいといった呼び掛けがありました。あれはいわばハンマーというもので、これで下げ止まった状態になりますので、いまは「ハンマー&ダンス」で言うところの、ダンスのフェーズに入っていると思います。増加率や実効再生産数は、細かい波で上がったり下がったりします。少し増えると少し不安になり、そして下がるというような繰り返しをするフェーズになったと思います。

飯田)そのなかで、やはり医療提供体制に対する声が多くありましたが、その辺りはいかがでしょうか?

猪口)1月の入院患者さんはかなりの数になりましたけれども、いまはだいぶ減って落ち着いて来ています。ただ、入院患者数自体は減りましたが、体制の維持が図られていて、そのために5000床以上を空けているのが現状です。そのなかで実際に入院しているのが1000人台(3月22日時点)ですけれども、その空けている部分が通常の医療を圧迫していて、とても影響が大きいですね。

新行市佳アナウンサー、猪口正孝氏、飯田浩司アナウンサー

飯田)そうなると、いま空けている病床を削ってこそ最終的な正常化になると思うのですが、そこまでの道のりは、まだ先になりそうでしょうか?

猪口)相当先と考えていいと思います。いまはダンスフェーズに入ってしまっていて、要するに収束して落ち着いて来たとは言えない段階ですよね。そうすると、今度は第4波が来るのではないかというお話がありますけれども、これに関しては、相当の可能性を持って「ある」と思っておかなくてはいけません。ですので、それに備えるために、東京では約5000床のベッドを用意していますけれども、実はいま第4波に向けて、さらにベッドを用意しなければならない時期なのです。そう考えると、通常医療を普通に行えるようになるのは、まだ相当先だと思います。

飯田)ベッド数を増やさなければならないけれども、当面はベッドを空けているという状況を考えると、民間でやっていらっしゃる病院の経営者の方々にとっては、とても頭の痛い問題ですよね。

猪口)そうですね。もちろん収入は落ちますし、国からの補償がきちんとあるかと言うと、必ずしも全部が全部、満ち足りているほどの補償ができているわけではありません。それがまず1つ、大きな問題です。それから、本来医者というものは、通常医療をすることによって地域で信頼されている部分がありますけれども、それができないことで、患者さんとの関係が崩れて行きます。いままで築き上げて来た地域医療のメカニズムが壊れると、将来にわたって、経営の大きな打撃になる可能性もあります。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

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医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます


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