フリーアナウンサー・町亞聖が実情を解説 家族を介護する子ども「ヤングケアラー」

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黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(6月9日放送)にフリーアナウンサーの町亞聖が出演。10代で家族の介護をしなければならない境遇にいる「ヤングケアラー」について語った。

フリーアナウンサー・町亞聖

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黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。6月7日(月)~11日(金)のゲストはフリーアナウンサーで報道キャスターの町亞聖。3日目は「ヤングケアラーの問題」について---

黒木)町さんは18歳から10年間、お母さんの介護を続けられて、小さい弟さん妹さんの母親代わりもしてこられたわけなのですが、同じような境遇にある、10代の若い世代の方が同じように介護をする「ヤングケアラー」について教えていただけますか?

町)おじいちゃんおばあちゃん、または両親や障害がある兄弟のケアを担う18歳未満の子供たちのことを「ヤングケアラー」と言い、最近、注目されるようになりました。

黒木)そうですね。

町)私が30年前に介護を経験していたように、以前からいたのですが、厚労省と文部科学省が初めて調査をして、クラスに1人くらいはヤングケアラーがいることが明らかになっています。私の地元の埼玉でもヤングケアラーの調査を先行して行っています。しかし、ヤングケアラーだと気付いていない子が多いのが現実ではないでしょうか。

黒木)町さんがヤングケアラーだったときは、まだ誰に相談すればいいのか、何をすればいいのかわからなかったわけですが、いまはそのケアが行き届いているわけですか?

町)いまも行き届いていないと言っていいと思います。おじいちゃんおばあちゃんなど、高齢者の介護であれば介護保険があるので、ケアマネージャーさんに相談して、介護サービスを受ければいいのですが、このヤングケアラーのケアの対象となっているのは、高齢者ではないケースの方が多いのです。精神的な疾患がある親や障害を持っている兄妹がいて、働くお母さんの代わりに兄妹がケアするというケースは、介護保険の対象ではないのです。

黒木)そうなのですか。

町)障害者の支援や病院、医療の対象になりますので、当事者は病院にかかれるのですけれども、そのケアをしている子どもはSOSをどこに発信したらいいのかわからないというのが実情だと思います。私もそうでしたが、高校の先生に相談したとしても、先生が何かできるわけではありません。いまも、ヤングケアラーへの窓口がないのが現実です。

黒木)中学生の17人に1人、高校生の24人に1人がヤングケアラーだということが判明したということなのですけれども、同じような境遇で介護をされた町さんから、ヤングケアラーと呼ばれている子供たちに何かメッセージがおありですか?

町)我が家も、経済的な理由で弟が大学進学を諦めざるを得なかったのです。介護と経済的な問題はセットになっていて、選択肢が限られてしまうのですが、そのなかでも自分自身で道を閉ざさないで欲しいと思います。手を差し伸べてくれる人は絶対いるはずだし、奨学金もあります。進みたい道があるのであれば、介護を理由に諦めないでいい社会になるように私も努力をするので、でひ、諦めないで欲しいです。

フリーアナウンサー・町亞聖

フリーアナウンサー・町亞聖

町亞聖(まち・あせい)/ フリーアナウンサー 報道キャスター

■1971年8月3日生まれ。埼玉県さいたま市出身。
■立教大学文学部を卒業後、1995年、日本テレビにアナウンサーとして入社。スポーツ、お天気情報番組、クラシック、ニュースなど様々な番組を担当。
■その後、報道局に活動の場を移し記者、キャスターとして活躍。
■主に厚生労働省担当記者としてがん医療、薬害肝炎、医療事故、不妊治療、臓器移植、難病問題や年金などの社会保障問題など様々なテーマを取材。
■肩書きにとらわれず、「自分で取材し、自分の声で伝える」アナウンサーを目指し、さらに活動の幅を広げるため、2011年6月にフリーへ転身。
■私生活では10年間にわたって母親の介護を続けてきた。その母と父をがんで亡くした経験から、医療を自身の生涯のテーマとして取材活動を続けている。
■ニッポン放送『ウィークエンド・ケアタイム 「ひだまりハウス」 ~うつ病・認知症について語ろう~』ではパーソナリティを務め、うつ病、認知症の専門家と共に役立つ情報を分かり易く伝える。
■著書に『十八歳からの十年介護』。介護や医療がテーマの講演も行われている。

番組情報

黒木瞳のあさナビ

毎週月曜〜金曜 6:41 - 6:47

番組HP

毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳

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