東京都医師会理事で「ささき眼科」院長の佐々木聡氏が6月25日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。よく知られていないブルーライトについて解説した。
飯田浩司アナウンサー)パソコンやスマホから出ているというブルーライトが目に悪い影響を及ぼすから、「ブルーライトカットのメガネをかけた方がいい」と言われるのですが、これはお医者さんから見てどうなのですか?
佐々木)実は、ブルーライトが目や網膜に悪いというデータはないのです。
飯田)ないのですか!?
新行市佳アナウンサー)メガネを買おうとしたりすると、「ブルーライトカットが何%で3種類くらいありますが、どれにしますか」ということを聞かれるので、ブルーライトは悪いものだとずっと思っていました。
佐々木)そもそも、スマホやパソコンの画面から出ているブルーライトの量はかなり少ないのです。網膜に影響を与えるような量ではありません。
飯田)光をプリズムで反射させると7色の光が出て来るではないですか。ブルーライトというのは、あの青というイメージですか?
佐々木)そうです。波長が長い方から赤、橙、黄、緑、青のブルーライトです。あとは紺、紫の紫外線になるのですが、ブルーライトは実は太陽光、それも朝日に含まれる光なのです。
飯田)へえ。
佐々木)脳を覚醒させる、目を覚まさせるための光なのです。ですから、朝はブルーライトを浴びた方がいいのです。
飯田・新行)そうなのですか。
佐々木)体内リズムを整える働きがあります。
飯田)では、それをカットしてしまうと。
佐々木)朝、目覚めが悪い。逆に夜見ると寝付きが悪くなるとか、睡眠の質が落ちるとされていますので、寝るときには見ない方がいい。そういう光です。
飯田)でも、いずれにせよスマホなどから出て来るブルーライトは、影響するほど多くはないということですね。
佐々木)はい。その通りです。
飯田・新行)そうだったのですね。
佐々木)この4月に日本眼科学会などの6団体が「小児のブルーライトカット眼鏡装用に対する慎重意見」という共同声明を出したのです。そのなかで、ブルーライトは目に悪くないよと。夜寝る前にスマホを見ることは寝付きが悪くなるのでよくない。また、太陽光に含まれるバイオレットライトは、近視の抑制にいいので、ブルーライトから先をカットしてしまうと、ブルーライトもバイオレットライトもカットしてしまうため、近視の抑制には逆効果だということが指摘されています。
飯田)そうすると、ブルーライトカット、特に子ども用のものは、そこの部分をカットしてしまうわけですか。
佐々木)はい。
飯田)よろしくない。
佐々木)そうですね。
飯田)しかも、お医者さんたちが皆さんで慎重意見というものを出している。
佐々木)そうですね。
飯田)ブルーライトカットのメガネを使うと、リモートでパソコンに向かって仕事をしていても、「目が疲れにくくなる」と言われたりしますが、これはどうなのですか?
佐々木)それも、そういうデータはないということが示されています。
飯田)本当ですか! リモートだからこそ、「ブルーライトカットが」ということが言われましたけれども。
佐々木)わざわざブルーライトカットにする必要はないと考えられています。
飯田)そうなのですね。
新行)私、買ってしまったのですよね、最近。
佐々木)夜寝る前にスマホを見ることが多い方は、寝付きをよくするためにブルーライトカットをした方がいいのですが、メガネではなく液晶の方にフィルターを貼ってもいいのですよ。いまはブルーライトカットフィルムというものがありますので。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます