衝撃走る!「黄色いスパゲティ」と「穴のないドーナツ」とは?

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「報道部畑中デスクの独り言」(第258回)

ニッポン放送報道部畑中デスクのニュースコラム。今回は、報道部・畑中デスクが幼いころに衝撃を受けた「2つの食べ物」について---

衝撃の「黄色いスパゲティ」、その名はカルボナーラ!

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新型コロナウイルス感染拡大の影響で、首都圏4都県と大阪府・沖縄県に緊急事態宣言が発令されています。そんななか、普段の食生活はいかがでしょうか? テイクアウトの増加など、変化している方も多いとお察しします。

ところで、皆さんは幼いころ、食べ物でカルチャーショックを受けた経験はありませんか? 今回は、私がショックを受けた2つの食べ物をご紹介します。

コンビニで購入したナポリタン 日本のスパゲティの定番の1つ

コンビニで購入したナポリタン 日本のスパゲティの定番の1つ

1つは「カルボナーラ」です。幼いころ、スパゲティと言えば「赤い食べ物」でした。お目にかかるのは家ではなく、もっぱら学校。小学校の給食で、1ヵ月に1度はこの「スパゲティ」が献立にありました。

麺は非常に太く、ふにゃふにゃとまったく腰のない……そう、「ソフト麺」と呼ばれるものです。いま見れば、よくあんなものが「スパゲティ」と名乗っていたなと思うのですが、子どものころはあれをスパゲティの一種と信じて疑わなかったのでした。

それにかけるソースも、当時は和風の「肉みそ」と洋風の「ミートソース」の二択。ソフト麺は袋入りでしたから、量を調整することはできません。低学年では量が多過ぎて難儀しましたが、これをお昼時間内に完食できると、子供心に「僕も一人前」と感じたものです。

また、校外では、いわゆる「お子様ランチ」に添えられるスパゲティがありました。ケチャップで和えた「ナポリタン」です。ナポリタンは日本発祥だそうで、なぜ「ナポリタン」と言うのかは諸説ありますが、いずれにしても子どもにとってのスパゲティは「肉みそかけ」であり、「ミートソース」であり、「ナポリタン」であり……その色から「赤い(もしくは茶色い)食べ物」だったわけです。

ちなみに、給食ではソフト麺にカレーソースをかけるメニューもありましたが、このときは「カレーうどん」(!)と称していました。

ドーナツと言えば中央の穴が定番だが……

ドーナツと言えば中央の穴が定番だが……

1980年代初頭のテレビ番組かCMだったか……スパゲティに「カルボナーラ」というメニューがあるのを知りました。そのとき初めて見た「黄色いスパゲティ」に大きな衝撃を受けたのです。

卵と和えたクリーミーなソースに、塩気のついた歯ごたえのあるベーコン、そしてデュラムセモリナ100%(当時は何のことかさっぱりわかりませんでしたが)の黄色い細麺……給食で食べていたスパゲティとはまったく別物の食感に、すっかり虜になってしまいました。

特に、社会人になってカプリチョーザという店で食したカルボナーラは、大変印象に残っています。何しろ、本来は2~3人で取り分けるカルボナーラを1人で平らげてしまったのですから(そのときは店長自ら、心配して胃薬を持って来てくれました)。いまでも、カルボナーラを食すと、衝撃を受けたあのときの感覚がよみがえって来ます。

穴のないドーナツが子供心に衝撃だった

穴のないドーナツが子供心に衝撃だった

衝撃を受けた2つ目は「穴のないドーナツ」です。穴のあるドーナツはこれまた給食で、2~3ヵ月に1度の割合で出ていたように記憶しています。今風に言えば「オールドファッション」、穴のあいたごつごつしたドーナツをかぶりつくように食したものでした。

ちなみに、ドーナツ=Dough Nutsとは、「生地」を意味する「Dough」と「Nuts=ナッツ」から名付けられたと言われています。つまり、ナッツ(当時はクルミ)を入れた揚げ菓子がルーツです。

さらに、ドーナツの穴、この由来についても諸説あります。クルミは本来、揚げ菓子の中央にのせられていましたが、アメリカではクルミが手に入らず、中央に穴をあけたという説。放った矢が揚げ菓子の生地の真ん中に命中して穴ができたという説。さらには、なかまで火がしっかり通るように、あえて穴をあけて揚げるようになったという説までさまざまです。

何はともあれ、子どものころ、ドーナツとは「穴のあいた食べ物」でした。当時、中央に穴のあいたシングルレコードは「ドーナツ盤」と呼ばれ、ドーナツと言えば穴があいたものというのが、世間的にも当たり前だったわけです。

シングルレコードは「ドーナツ盤」と呼ばれた レコードも当時は贅沢品だった

シングルレコードは「ドーナツ盤」と呼ばれた レコードも当時は贅沢品だった

しかし! しかしです。ある日、故郷にドーナツショップができました。そこで私が衝撃を受けたのが、穴のない丸いドーナツだったのです。

表面には砂糖がまぶされ、なかにはカスタードクリームが入っていました。そして、あの柔らかい歯ごたえ……私にとって、穴がなく丸いドーナツは「ドーナツを超えたドーナツ」でした。

実は最近、家の近くに新しいドーナツショップがオープンしました。物珍しさもあって繁盛しており、私も普段の買い物がてら久々に入手しました。食したのは「カスタードクリーム」。穴のないドーナツには衝撃を受けたころの懐かしさがいまも残っています。ただ、幼いころは口が小さかったのでしょうか。昔に比べてドーナツが小さく感じたのも正直なところです。

カルボナーラと穴のないドーナツ……いまはコンビニでも気軽に買えます。好物であることに変わりはなく、いまもいくらでも食べられる気はするのですが、齢を重ね、カロリーを考えると、さすがに最近は量を控えめに……「忍」の一文字です。(了)

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