ありがとうMax! 「オール2階建て弁当」人気の秘密とは?
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「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
新潟県内の上越新幹線停車駅で7月下旬から販売されている「上越新幹線 Max ありがとうオール2階建て弁当」。“2階建て”の新幹線形容器に、競作している“三社”三様の個性が詰まった話題の弁当です。聞くところでは、既に何度もこの弁当を買い求めている“リピーター”のお客さまも多いとか。今回は、新潟駅近くに製造拠点を置く“新潟三新軒版”をいただきながら、その人気の秘密を探ってまいります。
「上越新幹線 Max ありがとうオール2階建て弁当」食べくらべ(第2回・新潟三新軒編/全3回)
上越国境の長いトンネルを抜けて、E4系新幹線電車「Maxとき」が駆け抜けて行きます。10月1日で定期運行を終える予定の2代目「Max」。2021年8月現在のダイヤで、「Maxとき」として運行されているのは、わずかに5往復です。下りは東京を7:04、9:28、12:40、16:40、17:40、上りは新潟を7:19、10:18、14:20、15:37、20:21に発車。列車によってばらつきはありますが、概ね2時間あまりで東京~新潟間を結んでいます。
E4系新幹線電車のラストランに合わせ、7月22日から新潟エリアのNEWDAYSなどで販売されている「上越新幹線 Max ありがとうオール2階建て弁当」(1634円)。新潟県内の3つの駅弁屋さん「神尾弁当部」「新潟三新軒」「川岳軒」が競作しており、同じ新幹線形の容器でありながら、3つの味が楽しめます。製造する各駅弁屋さんによると、発売以来、大変好評を博していて、昼には完売してしまうこともよくあると言います。
「上越新幹線 Max ありがとうオール2階建て弁当」の人気の秘密の1つとして考えられるのは、プレミアムカードの存在。弁当1つにつき、1枚のカードがプレゼントされています。このカードは全部で5種類あって、購入時に売店の店員さんが一緒に手渡してくれます。中味は見えないパッケージとなっていますので、開封までシークレットというのが巧いところ。コレクターの方ならきっと、5種類コンプリートするまで、リピートしたくなりますよね!
【おしながき】
(1階)
・かにといくらのちらし寿司(酢飯・かに・いくら・錦糸玉子) しば若芽
・焼き海老
・生ハム
・合鴨ロース
・鮭昆布巻き
(2階)
・海老手まり寿司
・サーモン手まり寿司
・玉子焼き
・鶏のから揚げ
・ウインナー
・フライドポテト
・キャンディチーズ
・乾燥小魚
「最後のトンネルを抜ければ・・・わくわくMax弁当」と銘打たれた「上越新幹線 Max ありがとうオール2階建て弁当」の新潟三新軒版。見た目の彩りが華やかで、その名の通り、わくわく感をかき立ててくれます。目玉は2階部分に入っている海老と鮭の「手まり寿司」。1階にも焼き海老が入って、新潟ならではの海老の食文化を感じられます。酒どころゆえ、つまみ系のおかずも多く、このご時世、家での一杯でもわくわく感を楽しめることでしょう。
東京からのE4系新幹線電車「Maxとき」が、一瞬で魚野川を渡って再びトンネルへ入って行きます。この“最後の”トンネルを抜ければ長岡駅はスグそこ。あとは弥彦の山並みを望みながら、新潟平野の広大な水田の真ん中を突き抜けるのみです。なお、新潟三新軒版のオール2階建て弁当は、新潟駅に加えて、燕三条・長岡・浦佐の各NEWDAYSでも販売があります。Max乗車の折には、やっぱり手にしたいものですね。
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/