お米のトップブランド・南魚沼産コシヒカリが「Max」満載!
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「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
10月1日のE4系新幹線電車定期運行終了まで間もなく1ヵ月。新潟県内のNEWDAYSなどでは、新潟県内の駅弁屋さん3社が競作した「上越新幹線 Max ありがとうオール2階建て弁当」が登場しています。越後湯沢駅で販売されるのは、地元の駅弁屋さん・川岳軒が製造した美味しいお米が“Max”まで詰まったバージョン。E4系、さらには2階建て新幹線の足跡を振り返りながら、いただいていくことにいたしましょう。
「上越新幹線 Max ありがとうオール2階建て弁当」食べくらべ(第3回・川岳軒編/全3回)
東京~高崎・越後湯沢間を走る上越新幹線の「たにがわ」号。オール2階建てのE4系新幹線電車が充当される列車は、「Maxたにがわ」の愛称で運行されています。現在は、朝夕の通勤需要に応える列車が中心で、基本は東京~高崎・越後湯沢間の各駅停車。越後湯沢発着の列車は、冬本番を迎えると、スキー場に直結した「ガーラ湯沢」発着で運行されることがあります。
現在は、新潟を走る上越新幹線らしい「朱鷺色」をまとっているE4系新幹線電車ですが、かつて東北新幹線の「Maxやまびこ」でも活躍していた時代は黄色い帯を巻いていました。山形新幹線「つばさ」との併結も多くあり、大きなMaxと小ぶりな「つばさ」とのギャップも、見応えがあったものです。上越新幹線の定期運行終了後には、ツアー専用の臨時列車として、改めて東北新幹線を走る予定もあります。
さまざまな取り組みが行われているE4系新幹線電車のラストラン。16両編成の最大定員1634人にちなんだ「上越新幹線 Max ありがとうオール2階建て弁当」(1634円)も、その1つです。今回は越後湯沢駅のNEWDAYS限定で販売されている川岳軒(せんがくけん)版「越後湯沢Max弁当」に注目。川岳軒は90年前、昭和6(1931)年の上越線開業時から、石打駅前を拠点にしている駅弁屋さんです。
【おしながき】
(1階)
・白飯(南魚沼産コシヒカリ)
・鮭フレーク
・いくら醤油漬け
・錦糸玉子
・山菜(きゃらぶき、わらび、えのき)
・くるみ
・煮物(筍、椎茸、れんこん、えんどう豆)
(2階)
・白飯(南魚沼産コシヒカリ)
・牛肉煮
・蒲鉾
・玉子焼き
・紅生姜
南魚沼産コシヒカリの絶品ご飯が、2階建て新幹線形容器に“Max”満載されたこの弁当。1階には鮭といくらの親子ご飯に、山菜と名物のくるみが載って、山深い越後湯沢らしさを感じさせてくれます。2階部分には人気駅弁「牛~っとコシヒカリ」を彷彿とさせる牛肉がたっぷり入って食べ応えも十分。日本のトップブランドと言っても過言ではない白飯とともに、山の幸と海の幸の両方を楽しめる弁当に仕上がっています。
「Thank You!Max!」のラストランロゴを掲げ、E4系新幹線電車の「Maxとき」が、新潟・南魚沼市内を駆け抜けて行きます。国鉄時代の昭和60(1985)年、“ニュー新幹線“を皮切りに200系、E1系・E4系と1つの時代を築いた2階建て新幹線も、まもなく見納め。眺望性や詰め込みが効く車両より、速くてより快適な車両が求められる時代。そんな時代の変化を感じながら、いまだけの弁当を味わってみてはいかがでしょうか。
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/