「呂律が回らない」の「呂律」って何なの?
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あなたの朝がいつもイイ朝でありますように---ニッポン放送『羽田美智子のいってらっしゃい』。9月15日放送分のテーマは「呂律」です。
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ニッポン放送「羽田美智子のいってらっしゃい」
お酒を飲み過ぎて酔っぱらったときのように、舌がもつれて上手く話せないことを「呂律が回らない」と言います。その「呂律」について、雅楽から生まれた言葉という説があります。
雅楽には2つの音階があり、それぞれ「呂(りょ)」と「律」と呼ばれます。雅楽はこれに基づいて演奏されますが、その音階を間違えてしまうと大変なことになってしまいます。
音階が合わない状態のことを「呂律(りょりつ)が回らない」と言うようになり、時代とともに「呂律(ろれつ)が回らない」という言い方に変化したと言われています。
他にも、京都・大原の三千院を挟んで流れる2つの小さな川、「呂川(りょせん)」と「律川(りつせん)」を語源とする説もあります。
この場合の「呂(りょ)」と「律」は、仏教音楽の「声明(しょうみょう)」と呼ばれる音階のことです。「呂(りょ)」と「律」の表現が上手くできないことを、「呂律(りょりつ)が回っていない」と言われていたものが、調子が外れた状態という意味で「呂律(ろれつ)が回らない」と言われるようになった……と考えられています。