虫歯が原因の場合もある「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」とは

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東京医科大学皮膚科教授の大久保ゆかり氏が12月22日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)について解説した。

虫歯が原因の場合もある「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」とは

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

飯田浩司アナウンサー)「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」という病気は聞いたことがありませんが、どういうものなのでしょうか?

大久保)「掌蹠膿疱症」の掌蹠とは、「手のひら、足の裏」という意味です。それが表すように、手のひらと足の裏に小さい水ぶくれや小さい膿……「膿疱」と言いますが、そういうものが出たり引っ込んだり、慢性的にずっと続きます。

飯田)膿疱が。

大久保)そのために、もちろん赤くもなりますし、カサカサになって固くなります。それを繰り返すと割れてしまって、痛くなる。痒みもありますが、痛みもある。手のひらや足の裏はよく使うところですので、皆さん、悩まれています。特に女性が多いですね。

女性に多い掌蹠膿疱症

新行市佳アナウンサー)何か理由があるのですか?

大久保)男女比は1対2ぐらいの割合で、男性よりも女性が多いのですが、その辺の理由はよくわかっていないのです。掌蹠膿疱症に関連した病気で「乾癬」というものがありますが、日本では、乾癬は男性の方が多いのです。海外では1対1なのですが。

新行)乾癬については。

大久保)掌蹠膿疱症の場合は、女性の方が1.5倍~2倍ぐらい多い。海外でも同じです。詳しい原因はまだわかっていない部分がありますが、免疫の異常であることは確かです。

虫歯が原因の場合もある「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」とは

新行市佳アナウンサー、大久保ゆかり氏、飯田浩司アナウンサー

扁桃や歯の炎症が原因の場合もある

大久保)本来であれば、皮膚を自分の細胞が攻撃することはないわけです。しかし、自分で自分の皮膚を攻撃してしまう状態になるということです。よくある免疫の異常として、体のなかを回っている白血球などが、そういうものを攻撃してしまう場合があります。その原因として、「病巣感染」ということが言われています。病巣感染という言葉をお聞きになったことはありますか?

飯田)いや、聞いたことがないです。

大久保)体のなかのどこかに炎症がある、あるいは菌が巣食っているところがあると、そこから離れた場所に何らかの炎症を起こしてしまうというものです。

新行)離れたところなのですね。

大久保)例えば扁桃。「扁桃病巣」ということが言われています。

飯田)それは治せるのですか?

大久保)「病巣感染がある」ということが前提の病気なので、もちろん塗り薬や内服薬での対症療法は行えます。しかし、何よりも大切なことは、「病巣感染をしっかり断ち切る」ということなのです。病巣感染も、扁桃が多いのですが、虫歯の場合もあります。

飯田)虫歯ですか。

大久保)虫歯でも、深いものです。深いところの根の周りに炎症を起こす、根尖性(こんせいせい)の歯周炎というもので、根に膿が溜まることがあります。それが原因で起こる場合がある。ですから、大きなものとしては扁桃、それから歯ということです。

飯田)手のひらや足の裏に症状が出ていても、検査するところは喉や歯になるのですか?

大久保)そうです。まず、そこに病巣感染があるかどうかを疑います。最初は歯を調べます。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

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医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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