心臓の病気を防ぐための「日常的な習慣」
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「林医院」院長で杉並区医師会会長の稲葉貴子氏が2月18日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。循環器系の病気にならないための注意点について語った。
心電図検査でわかること
飯田浩司アナウンサー)健康診断のときに心電図検査を行いますが、心電図で何がわかるのですか?
稲葉)心臓の脈が「ドキン」となるときに、心臓の細胞が電気的に興奮して、筋肉を収縮させるのですけれども、その「ドキン」となる1拍1拍を測り、電気信号を記録しているのが心電図になります。
飯田)両手足と胸に電極を付けますね。
稲葉)心臓の興奮が起こるところと起こりにくいところ、それから心臓が病気のために興奮できなくなったところが、心電図でわかるのです。心臓の興奮が起こらないところは病気の可能性があるので、その場合は心筋梗塞や心臓の筋肉そのものの病気などにより、心臓が弱っているという評価ができます。あとは脈のリズムの乱れから、不整脈などの病気を見つけることができます。
飯田)不整脈。
不規則な生活を続けると自律神経の乱れから不整脈になることも
飯田)最近、人間ドックで心電図検査を受けると、「少し不整脈があります」と言われます。これは大変なことですか?
稲葉)大変かどうかは拝見してみないとわかりませんが、自律神経の興奮が乱れていると、「トン」と飛ぶ不整脈が起こりやすくなります。飯田さんのように早朝のラジオのお仕事で昼夜が逆転する生活が長いと、自律神経が乱れやすくなります。本来、人間は太陽の光を浴びて生きるようにできているのですが、そこが少しシフトしてしまっていますよね。
飯田)そうですね。
稲葉)そこから来る負担で、不整脈が出やすくなっているのかも知れません。たまにはオーバーホールをかねて、全体的に心臓の検査を受けられてみたらいかがでしょうか。
少しでも体を動かすことが大切
新行市佳アナウンサー)日ごろの生活で気を付けた方がいいことはありますか?
稲葉)高齢の方は介護施設などで運動できる場合がありますが、意外と若い方たちの運動の場が少ないのですよね。コロナ禍でスポーツジムにも行きにくいですし。
新行)そうですね。
稲葉)1畳のスペースがあれば、運動自体はできます。動画を観ながらでもいいので、少し体を動かしてください。人間の体は動かないと縮んでしまいます。筋肉をほぐすということは、筋肉にきれいな血液をたくさん流してあげるということになります。
飯田)きれいな血液を。
稲葉)血の巡りがよくなるのです。血液の巡りがよくなれば、血圧も安定しますし、いろいろな細胞が活性化されます。体を伸ばしたり、筋肉をほぐしてあげることは大事ですので、やっていただきたいですね。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます