渡辺徹「弱虫になった方が良い」自身も2度経験した“循環器病”について学ぶスペシャル番組が放送

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3月21日(月・祝)、俳優・渡辺徹が“循環器病”をテーマに健康について真剣に考えるスペシャル番組『渡辺徹 春の健康サロン ~循環器病ってなんだろう~』(ニッポン放送・14時~15時)が放送された。アシスタントはニッポン放送の熊谷実帆アナウンサーが務めた。

番組の副題にもなっている通り、「循環器病ってなんだろう」という方のためにまずは、そもそも“循環器病”とはどういう病気なのか、まずは、“循環器”が何を指すのか循環器専門医の福田芽森医師が解説した。

渡辺徹「弱虫になった方が良い」自身も2度経験した“循環器病”について学ぶスペシャル番組が放送

渡辺:そもそも“循環器”っていうのが何なのか、ということからお伺いしたいんですけど。

福田:「循環器って何?」というのは本当によく訊かれる質問なんですけど、“血液を全身に循環させる臓器”――つまり循環器ってことなんですね。心臓や血管などの臓器のことを循環器といいます。血管は全身に張り巡らされているので、例えば、心臓以外にも脳だったら、脳の血管とかもこれに入るわけですね。

渡辺:え!脳も循環器の一部になる訳ですか!?

福田:はい、そうなんです。

渡辺:循環器っていうとどうしても心臓ばっかりを思い浮かべますけども――

福田:仰る通りでそこが意外に思われる方もいるかもしれないんですけども、血液を全身に巡らせるという意味では、血管として総合的に考えますと脳の血管も入って来るんです。

“循環器”がどういう臓器を指すのかが分かったところで、さらに“循環器病”とは具体的にどういう病気のことを指すのか渡辺が福田医師に質問した。

渡辺徹「弱虫になった方が良い」自身も2度経験した“循環器病”について学ぶスペシャル番組が放送

渡辺:循環器病には、具体的にどんな病気があるのか詳しく教えてもらえますか?

福田:代表的な循環器病には“脳卒中”と“心臓病”があります。“日本人の亡くなる原因”の第1位は、皆さんご存じだと思うんですが“癌(悪性腫瘍)”ですね。実は2位が心臓病になるんです。そして、4位が脳卒中なんですね。以前は『脳卒中』が3位だったんですけど、最近『老衰』と入れ替わったため4位になりました。

渡辺:いずれにしても(循環器病に分類される病が)ずいぶん高い順位になっているんですね。

福田:仰る通りで2位の心臓病と4位の脳卒中を合計すると亡くなる原因の約1/4になり、1位の癌に比べてもわずかに少ないくらいの割合で、65歳以上の高齢者の方で比べると癌とほぼ同数、更に75歳以上では癌より多くて、亡くなる原因の第1位になるんです。

渡辺:年齢が上がると随分と循環器病になりやすいんですね。

“循環器病”という病気が日本人にとっても非常に身近な病気だったことが分かったが、実は渡辺徹自身もちょうど10年前の2012年に循環器病の一つである“虚血性心疾患”を患っていた。当時の状況について、その兆候とも呼べるべき事態が起こっていたようで――

渡辺:俺は食欲がなくなるということが長い歴史上、本当になかったんですよ!

熊谷:食べること、大好きですもんね!

渡辺:それが生きがいでしたから。それが食欲がなくなって、食べ物を受け付けなくなって、何日もヨーグルトくらいしか食べられなかった。それがやっぱり(虚血性心疾患)に関係しているんですか?

福田:食欲がないっていうのは、心臓以外にも胃とか腸とかの消化器系など色んな臓器が原因となっている病気が関わっている可能性が高いので、一概に絶対そうです、とは言えないんですが、心不全の兆候だった可能性はあるのかなと思います。他にも“吐き気”なども虚血性心疾患や心不全の兆候の1つです。

喫煙、バランスの悪い食事、運動不足、精神的ストレスなどの生活習慣を見直すことが、虚血性心疾患、更にその原因の多くを占める動脈硬化の予防に繋がることも紹介した。

番組の後半では、福田医師と同じく循環器専門医の松本知沙医師を迎え、さらに詳しく循環器病について解説。よく耳にする循環器病の一つとして心不全を取り上げた。

渡辺徹「弱虫になった方が良い」自身も2度経験した“循環器病”について学ぶスペシャル番組が放送

渡辺:心臓にまつわる病名ってたくさんあるじゃないですか?そもそも心不全というのはどういう病気なんでしょうか?

松本:心不全って本当に分かりにくい病気だなと思うんですけども、なるべく簡略化してお伝えすると、心不全という病気は、心臓の機能が低下して、息切れやむくみなどが起きた状態で、徐々に悪くなると、最終的に命を縮める可能性がある病気でなんですね。そして、実はこの心不全、日本でも100万人を超える患者さんがいると言われており、さらに昨今の高齢化に伴って、心不全で入院する患者さんは、毎年約1万人ずつ増えていると言われているんですね。

渡辺:毎年、1万人!?

いつ誰の身に襲い掛かるか分からない心不全という病気。松本医師は防ぐために大切なこととして大きく3段階に分けて解説。第1段階は「心不全の原因になる病気にならないこと」、第2段階は「仮に生活習慣病や心不全の原因となりえる病気になった場合、早期発見と治療を行い、心不全に進行するのを予防すること」、そして第3段階として「心不全になってしまった場合でも、適切な治療や生活習慣などを心がけることにより、心不全の悪化や再発予防を行うこと」が挙げられた。

番組の最後に10年前に虚血性心疾患、そして昨年、大動脈弁狭窄症と2つの循環器病を患った経験のある渡辺は「自分の教訓としては弱虫になった方が良い。これくらい平気だと思わず、ちょっとでも不安なことがあったら、すぐに病院や専門の機関で調べてもらうことが大事」と改めて健康についての意識が高まったことを語った。

今日の放送は、radiko(ラジコ)のタイムフリーで放送終了後から1週間聴くことが出来る。

さらに、循環器専門医の福田芽森医師と松本知沙医師の解説の完全版が『ニッポン放送Potcast STATION』他で配信される予定だ。

※本記事は、Podcastの解説完全版の内容をもとに編集しております。そのためオンエア内容にない部分が含まれている場合があります。

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