2025年からの「超高齢社会」に対応する「かかりつけ医」の新たな仕組みづくり

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東京都医師会会長の尾﨑治夫氏が5月13日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。「かかりつけ医」の新たな仕組みづくりについて解説した。

2025年からの「超高齢社会」に対応する「かかりつけ医」の新たな仕組みづくり

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

新たな開業医に対して、地域から場所を要望することはない

飯田浩司アナウンサー)地域でのかかりつけ医の制度を充実させようということですが、かかりつけ医の人たち、あるいは開業医の人たちをもっと多くするためのサポートが、この先は必要になるのでしょうか?

尾﨑)開業医の方に対し、これまで地域として「ここに開業してもらいましょう」というような取り組みはありません。

飯田)では、好きなように「前にいた病院の近所に開業しよう」ということもできるのですか?

尾﨑)そうですね。所属していた病院の近所で開業し、外来としてついている患者さんを引き継いでもらう場合もあります。私の場合はコンサルタントの方に相談して、まったく関係のない場所に開業しました。

飯田)そうですか。

尾﨑)「この地域で1年~2年頑張れば、患者さんがこのくらいの数になって、やっていけるのではないか」というような話で開業する場合もあります。

飯田)この地域は人口がこのくらいで、東京に通っている若い人が多いから、というように。

尾﨑)そうです。

2025年からの「超高齢社会」に対応する「かかりつけ医」の新たな仕組みづくり

新行市佳アナウンサー、尾﨑治夫氏、飯田浩司アナウンサー

開業を目指す医師には2~3年地域の病院で働いてもらい、開業後、病院と連携する

尾﨑)しかし、これからは、総合的に診ることができる先生が各地域に必要になります。それぞれの地域で総合診療医を養成するためにも、病院と連携を行う。開業したいという人には、その地域の病院で総合的な診療医の教育を学びながら2~3年働いてもらい、救急に関しても経験していただく。

飯田)総合的な診療医の教育を学びながら。

尾﨑)そして医師会にも入っていただき、高齢化の状況など、その地域の特性を理解していただく。病院で働いていただいたのちに、連携ができてから開業してもらえば、最初からある程度の役割もわかっていて、困ったことが起きれば、その病院に相談できるというような仕組みがつくれます。

飯田)病院との連携もできる。

尾﨑)そういうなかで、総合診療的なスキルも持った人が開業するような流れをつくっていきたいと思います。いま、地域の民間病院と相談しながら、システムをつくれるようにお願いしている最中です。

2025年からの超高齢社会に対応する医療づくりが必要

飯田)最後に改めて、かかりつけ医のあるべき姿、そのための医師会の取り組み方を教えてください。

尾﨑)2025年~2040年くらいには、総合的に診ることができ、介護や福祉の知識を持ち、予防医療や健康教育もできる人が必ず必要になります。そのような総合診療医をどう養成するか、そして、診療所同士でどのように組んでもらうか。そういう仕組みをポストコロナに向け、医師会が関わりながらつくっていく時期にきていると思います。

飯田)コロナばかりが世の中では注目されていますが、高齢化もそのまま進んでいるし、課題もそのまま残っているということですね。

尾﨑)そういうことです。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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