心筋梗塞になっても、残った心臓の筋肉を鍛えれば通常の生活を送ることができる

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東京都医師会広報委員で「新田町ビル診療所」院長の坪田淳氏が6月22日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。心筋梗塞について解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

どのような人が心筋梗塞になりやすいか

飯田浩司アナウンサー)心筋梗塞は、どのような定義の病気なのでしょうか?

坪田)心臓の筋肉の虚血によって、心臓の筋肉がダメージを受け、心臓の筋肉のある部分が死んでしまう病気です。血液の供給量が減って、栄養や酸素が送れなくなっているだけであれば狭心症ですが、死んでしまった筋肉がある状態になると、その時点で心筋梗塞という診断になります。

飯田)どのような人がなりやすいのでしょうか?

坪田)あまり普段運動していない人が急に運動したり、また、脱水症のときに起こりやすい病気です。規則正しく運動したり、特に夏場などは水分摂取をこまめに行ってください。

心筋梗塞の場合、放っておくと3日間ほど症状が続く

新行市佳アナウンサー)心筋梗塞と狭心症では、感じる症状は似ているのでしょうか?

坪田)狭心症の場合、約30分以内に症状が治まりますが、心筋梗塞は放っておくと3日ぐらい症状が続いたという話を聞いたことがあります。食事が喉を通らない、冷や汗が止まらないと言っていたのが最初の1日目で、あとの3日間はまったく食事ができず、少し息が苦しいなという感じだったそうです。

新行市佳アナウンサー、坪田淳氏、飯田浩司アナウンサー

残った心臓の筋肉を鍛えれば通常の生活を送ることができる

飯田)筋肉が死んでしまうということですが、再生するのは難しいですよね?

坪田)無理ですね。30年ほど前までは、心筋梗塞になってしまうと、「300メートル以上歩いてはいけません」、「お水は1日何百CCまでにしなさい」ということを言っていましたが、そのようなことをしていると心不全が悪化してしまうのです。心筋梗塞というのは、死んだ筋肉があるせいで心臓がきちんと動かなくなり、心不全になってしまうのです。

飯田)死んだ筋肉があるせいで。

坪田)ただ、死因としての心不全とは少し違います。よく、心不全と診断されると、「では明日私は死ぬのですか?」と聞く患者さんがいるのですが、それとは違います。あくまでも心臓が正常に動けていないという状態なのです。

飯田)よく死因とされる心不全とは違う。

坪田)「残った元気な心筋を鍛えてあげて、できるだけ長く元気でいましょう」ということが、現在の心臓リハビリテーションの考え方です。昔と違い、できることを増やしているのです。そうすると、何の制限もなく食事や水分をとることができて、通常の生活を送れるようになります。

足の筋肉を鍛えて心臓へ血液を送る力を補う

飯田)残った筋肉で、ある程度は補えるのでしょうか?

坪田)心臓の筋肉も鍛えられると思うのですが、足の筋肉などの骨格筋がしっかりしてくると、もともと心臓は全身に血液を送るポンプなので、動脈から流れていったものが静脈に帰ってくるのです。足の先から静脈で心臓まで帰ってくるということは大変なのです。足の大きな筋肉などはそれをカバーしているのですが、筋肉が落ちてくると心不全も悪くなってしまうので、しっかり鍛えてあげなければいけない。

飯田)足の筋肉を。

坪田)そのためにも、エクササイズは心不全の治療の1つになると思います。スポーツジムで心不全などの基礎疾患のある人を受け入れてくれるところは少ないかも知れませんが、なかにはそのような人を受け入れてくれる施設もあります。赤坂にも1つあります。そのような施設を利用して、運動していただけるといいと思います。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

番組HP

医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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