東京都医師会会長の尾﨑治夫氏が7月7日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルスの生活様式について語った。
第7波に突入か
飯田浩司アナウンサー)今回は新型コロナウイルスの生活様式に関する対策について詳しく伺います。まず、足元の感染状況をどうご覧になっていますか?
尾﨑)6月に入り、初旬から半ばにかけて感染者が減り、いい状態になっていくのかなと思いましたが、6月後半から増加傾向にあるようです。7月を迎え、今後、第7波に入る可能性も否定できないと思います。
飯田)第7波に。
尾﨑)オミクロン株がBA.2からBA.5に代わってきていますので、感染者が増えていく可能性はあります。ただ、重症化する方は極めて少ない状態が続いていますので、今後、どのような対策を練っていくかということだと思います。
屋外ではマスクは必要ないのではないか
飯田)新型コロナの生活様式ですが、マスクを着用するのかしないのか、ということがあります。熱中症との絡みなど、さまざまなことが言われていますが、どのようにお考えですか?
尾﨑)私は基本的に、屋外ではマスクはいらないのではないかと思います。そして、繰り返し言いますが、濃厚接触者の定義があります。「1メートル以内で、両方がマスクを外し、15分以上話したり飲食をともにした場合」は、濃厚接触者に該当するということです。
飯田)濃厚接触者の定義では。
尾﨑)ところが、実際に屋外で1メートル以内で、15分以上マスクを外して話すということが、現実としてあるのでしょうか。友達同士で歩きながらマスクを外してずっと話すというような場面が、もしかしたらそれにあたるかも知れませんが、屋外であれば、よほどの無風状態でない限り、まずうつる可能性は低いと思います。ですから「2メートル以内のときはマスクをしましょう」とおっしゃっていますが……。
飯田)厚労省が。
尾﨑)そこがよくわからない。「では、2メートルから少しでも接近したら感染するのですか」という話です。原則、屋外ではマスクを外していいと思います。
さまざまな理由でマスクをしたい人はいる ~着用するかしないかは個人の判断で強要するものではない
尾﨑)しかし、マスクをしたい人はたくさんいます。心配だからしていたい。また、いままでマスクで顔を隠していたので、外すと人に見られて恥ずかしいなど、さまざまな原因から「マスクをしていた方がいいです」と言う人がいます。
飯田)外すことが恥ずかしいという人も。
尾﨑)同調圧力があって、マスクをしない派が「どうしてお前はするのだ」と攻撃したり、逆にマスクをしている人が「どうして外すのですか」と攻撃することがありますが、それはもうやめましょう。「あの方はもう外している、でも私はつけます」と、両方で「お互いにそれでいいではないですか」という世の中になってもいいと思います。
飯田)マスクを着用するかしないかは個人の判断で、強制するものではないということですね。
尾﨑)科学的な話をするならば、屋外でマスクを外していても、まずうつらないのではないかという話です。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます