新宿・コクーンタワーの防災体制 ニッポン放送・内田雄基アナが取材

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ニッポン放送では、9月1日(木)~11日(日)の期間、「防災ウィーク」と銘打って、ニッポン放送が行っている防災ネットワークの訓練放送や、いざという時に役立つ防災についての取り組みを紹介していく。

ニッポン放送には、いざという時にリスナーの皆さんに役立つ防災ネットワークを準備している。

東京都・神奈川県の私立小学校・中学校・高等学校と、国立大学付属の小学校・中学校・特別支援学校等の生徒の安否を学校単位で収集して放送する「学校安否情報」。

災害発生時、タクシードライバーに生の情報を伝えてもらい放送に生かす「タクシー防災レポーター制度」

都内の理容店の協力により地元の被災状況や道路状況などを伝えてもらう「理容防災ネットワーク」

そして、有楽町・丸の内・大手町・新宿地区などで働く人々の安否をビル単位で収集して放送するための情報ネットワーク「お勤め先安否情報」。

今回、ニッポン放送・内田雄基アナウンサーが「お勤め先安否情報」の新宿地区の受付拠点でもあるコクーンタワーの防災体制を取材した。

※感染対策を行った上で、撮影時のみマスクを外して対応しています。

新宿・コクーンタワーの防災体制 ニッポン放送・内田雄基アナが取材

6つの教育機関の総合校舎

内田アナが訪れたのは、新宿駅前にある個性的なデザインのモード学園コクーンタワー。特徴のある建物のデザインを担当したのは「世界のタンゲ」こと建築家の丹下健三が創業した丹下都市建築設計。

この建物は専門学校「東京モード学園」「HAL東京」「首都医校」をはじめ、日本初の実践的な大学制度「国際ファッション専門職大学」「東京国際工科専門職大学」、通学不要で卒業できる通信制大学「東京通信大学」の6つの教育機関の総合校舎。現在約7,500人が学んでいる。

新宿・コクーンタワーの防災体制 ニッポン放送・内田雄基アナが取材

サロン実習室

ファッション・デザイン・デジタルコンテンツ・医療など業界のプロを育成する学校らしく、設備も充実している。

新宿・コクーンタワーの防災体制 ニッポン放送・内田雄基アナが取材

HAL eスポーツラボ

地上50階の建物には360度東京が一望でき学生の学びや憩いの場となる洗練された空間のラウンジ50、ファッションショーや試写会もできる多目的ホール、各校には、実践力を身につけられるショップ実習室、ゲームスタジオ、看護実習室などプロ仕様であり、現場と同じ環境を再現した実習室も完備されている。

新宿・コクーンタワーの防災体制 ニッポン放送・内田雄基アナが取材

コクーンホールA

毎年、有楽町のニッポン放送本社とモード学園コクーンタワーでは「お勤め先安否情報」の受付拠点としての訓練を行っており、有楽町地区や新宿地区で働く人々の安全をサポートしている。

2011年の東日本大震災の際もほとんど揺れなかったモード学園コクーンタワー。

施工を担当した清水建設さんに伺うと、

「地下構造は耐震壁SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)を外周部に集め、地上構造と地下構造を接続する1階の床スラブコンクリート厚さを0.6mとしています。地上部から伝達される水平方向の地震荷重や風荷重を確実に外周部の耐震壁へ伝達するためです。

高層直下はコンクリート厚さ3.8mのマットスラブ(厚さの大きいスラブ一体を基礎とする方式)を介して36本の拡底杭をバランスよく配置したパイルドラフト基礎(直接基礎と杭を併用することで沈下量を制御する方式)とし、地震時の転倒モーメントによる大きな軸力発生を外周壁とつなげることで安全性を高めています。他の部分は直接基礎としています」

新宿・コクーンタワーの防災体制 ニッポン放送・内田雄基アナが取材

モード学園コクーンタワー

「この強固で安全な土台があって地上高層部の全体構成を成立させています。地上高層部の架構は中央に12本の鉛直CFT柱(鉄骨柱にコンクリートを充填)による純ラーメン(ブレースや耐震壁がなく柱と梁だけで外力に抵抗する構造)のインナーコア、外面の教室エリアを内包する3つの規則正しい斜め格子架構ダイアゴナル・フレーム、インナーコアの上に立てられた三対のクロス柱によって支持される屋根構造で構成しています。

建物の構成及び特性から低層階・高層階は層間変形が小さく、中層階は比較的大きな層間変形が生じるため、15階~39階に2000KN型制振オイルダンパーを各階6基ずつ設置することで、地震力を効率よく吸収するシステムとしています。

このシステムが有効に機構し、東日本大震災時にモード学園コクーンタワーがほとんど揺れなかったと思います」

※ダイアゴナル・フレーム(DG・フレーム)
コの字型の平面形状を持ち、鉛直方向には楕円曲線を描くように湾曲した斜め格子架構で、正面側の斜め柱は階によらず一定の角度で交差するようにした、東京モード学園コクーンタワー独自のもの。

新宿・コクーンタワーの防災体制 ニッポン放送・内田雄基アナが取材

ニッポン放送・内田雄基アナウンサー

<ニッポン放送 防災ウィークの番組概要>

■9月1日(木)午前8時46分から「ラジオ災害情報交差点」を実施。
首都圏で甚大な被害が生じる災害が起こった際、在京ラジオ7局とライフライン6社がネットワークを結び、災害時のライフライン情報を共有して伝達するラジオ・ライフラインネットワークシステムの訓練放送を行う。

■9月1日(木)午前9時~、10時~「垣花正あなたとハッピー!」内で「学校安否情報」の訓練放送を実施。
東京都、神奈川県、千葉県の私立小学校・中学校・高等学校、国立大学付属の小学校・中学校・特別支援学校等の生徒の安否を学校単位で収集・放送する。

他にも9月1日~11日の防災ウィークでは、各番組で防災に関する企画を行う。

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