ジャーナリストの佐々木俊尚と、衆議院議員の平将明が9月2日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。旧統一教会の問題について解説した。
どのような宗教法人がいけないのか
飯田)旧統一教会の話はワイドショーや世論的なところで、もはや踏み絵を踏ませるような状況になりつつありますが。
佐々木)完全にそうなってしまっています。「旧統一教会けしからん」と言っていればそれでよしというか、それに反論するのも許せないという感じです。しかし、他にも宗教はいろいろあるわけで、何が違うのかということです。
飯田)そうですね。
佐々木)「どういう法人がダメなのか」というルール、ガイドラインなどをつくって欲しいです。その上で、それに旧統一教会が当てはまるのかどうかという精査をしないといけない。単純に悪いのだとあげつらって、例えば国会議員の秘書に旧統一教会の信者を雇っているのはけしからんというように、ワイドショーでは扱われています。しかし、そもそも信教の自由の観点から言えば、働いている人に旧統一教会の信者かどうかなどは、聞いてはいけないことですよね。
飯田)それを理由に解雇などということになると、大変な問題になりますね。
佐々木)そちらの方が、憲法上の問題があると思います。その辺りの議論を飛ばして、「悪い奴だから叩けばいい」という考えになってしまうのは、危険な兆候だと思います。
霊感商法のようなものには既存の法律でしっかりと対応する
飯田)政府側としてはガイドラインをつくりようがないというか、例えば「フランスの反セクト法的な法律をつくるべきだ」というような話もありますが、線引きは難しいのではないですか?
平)政府でやるとすると線引きは難しいと思いますから、いわゆる霊感商法のようなものに対しては、既存の法律でしっかり対応するということです。あとは粛々と「法律に則って行え」ということを、総理なり大臣がしっかり指示すべきです。
飯田)法律に則って。
平)いま言われているのは、そういうことも「自民党に忖度してやってこなかったのではないか」というような指摘もあるので、法治国家として、いまある法律で粛々と対応するということだと思います。党の方だと、社会的に問題が指摘されている団体は宗教法人に限らず、組織的にお付き合いをしないということは、政党としてガイドラインをつくれるだろうと思います。
個別の強制献金と「旧統一教会そのものを社会から排除するのがいいのか」ということは別の議論
佐々木)個別の強制献金などは個別に対応していくという話であって、「旧統一教会そのものを社会から排除するのがいいのか」という問題は、完全に別の議論になると思います。
飯田)個別の対応とは別に。
佐々木)ただ、今回の旧統一教会の問題は、テロが原因となって起きたわけですけれども、ここまで岸田政権の支持率を下げるとは思っていませんでした。25年くらい前にオウム真理教事件もあったし、日本人の新興宗教に対する拒否感が異様に強いのだと改めて思います。
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