「鏡開き」で餅を切らずに「割る」のはどうして?
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あなたの朝がいつもイイ朝でありますように---ニッポン放送『羽田美智子のいってらっしゃい』。1月4日放送分のテーマは「鏡開き」です。
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※画像はイメージです
「鏡開き」とは、神様にお供えした鏡餅を下げ、それをいただく風習です。神様が宿った餅を食べることでご利益をいただくと考えられています。
年神様がいる1月7日までを「松の内」と言いますが、鏡開きは松の内が明けた1月11日に行うのが一般的とされています。ただし、「松の内」を15日とする地域では、鏡開きを15日または20日に行う場合があるそうです。
武家社会の時代、武士は正月になると、戦に使う鎧・兜を納めた箱の上に鏡餅をお供えしていました。そして正月が終わると、神様から力を借りて戦に勝つため、鏡餅をいただいたそうです。
その際、鏡餅は木槌などで叩いて割り、餅のなかの「神様の力」や「福」を分かち合って食べていました。それが「運を開く」ことに通じるため、「鏡開き」と呼ばれるようになります。
餅を包丁や刀で切らずに割るのは、「切腹」や「神様や人との縁を切る」ことにつながるため、縁起が悪いとして避けたと考えられています。こうした武家社会の風習が、のちに一般庶民にも広まり、現代に伝えられたそうです。