昭和初期に「夏用の入浴剤」で使われていた「香り」とは?
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あなたの朝がいつもイイ朝でありますように---ニッポン放送『羽田美智子のいってらっしゃい』。1月26日放送分のテーマは「入浴剤の歴史」です。
1897年(明治30年)、日本初の入浴剤『中将湯』が現在の「株式会社ツムラ」から発売され、銭湯で大変な人気となりました。
あるとき創業者・津村重舎は、銭湯を利用する方から「中将湯はよく温まるけれど、夏は湯上がりの汗が引かなくて困る」という声を耳にします。そこで津村氏は大学教授の方と、風呂上がりに体がスーッとするような香りと成分を共同で研究しました。
そして1930年(昭和5年)、お湯に入れると緑色になり、さわやかな松葉の香りがする、まったく新しい「夏用の入浴剤」を開発・発売します。それが『バスクリン』です。
その後、時代が平成・令和に変わるなか、パッケージや香り、効能など、さまざまな進化をとげて現在も愛されています。
同じく昭和初期に利用されていたのが、ドイツ生まれの薬用入浴剤『ノボピン』です。松の葉をモチーフにした入浴剤であり、そのころのドイツでは「さわやかな松葉の香りは気分をリラックスさせる」として、入浴剤に使われていたそうです。
当時は舶来品でしたが、現在は和歌山県にある入浴剤や蚊取り線香を製造・販売する会社「紀陽除虫菊」が、『ノボピン薬用入浴剤 松の精』の名前で生産しています。
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