関東大震災を生き抜いた111歳が今だからこそ語る 『ニッポン放送報道スペシャル 関東大震災から100年・・・111歳の証言』

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1923年(大正12年)9月1日午前11時58分、関東大震災が発生し、およそ10万5000人の尊い命が失われた。あの震災から今年で100年。ニッポン放送では、当時、神奈川県逗子市でこの未曾有の大災害を体験し、九死に一生を得た111歳の女性の貴重な証言を通して、改めて「“地震大国・日本”に生きる我々が大規模災害にどう向き合うべきか?」を考える60分間のドキュメンタリー番組を制作。5月28日25時30分からニッポン放送報道特別番組として放送される。

関東大震災を生き抜いた111歳が今だからこそ語る 『ニッポン放送報道スペシャル 関東大震災から100年・・・111歳の証言』

『ニッポン放送報道スペシャル関東大震災から100年……111歳の証言』5月28日(日)25時30分~26時30分放送

今年9月1日に「関東大震災から100年」となることを前に、番組では、この大地震を12歳の時に体験し、今日まで様々な困難を乗り越えてきた111歳の女性の貴重な証言を繙きながら、あまり知られていなかった神奈川県沿岸部の関東大震災の被害状況などを振り返り、今後、発生する可能性がある巨大災害に対する備えなどを提言していく。

高嶋フジさん(旧姓平井フジさん)は、1911年(明治44年)8月15日生まれの現在111歳。関東大震災が発生した年の7月、当時流行していた腸チフスによって母親を亡くし、7人兄妹の長女だったフジさんは小学校に通いながら、母親代わりとして幼い兄妹の面倒を見ていた。そして……9月1日11時58分、神奈川県逗子市小坪地区にある自宅で2歳の弟・末吉さんとお昼を食べていたところ、突然これまで経験したことがない大きな揺れが襲ってきた。

フジさんは、みるみる割れていく地面を避け、7メートルを超える津波に襲われながらも、末吉さんを抱えたまま懸命に浜から高台に走り続け、なんとか高台にあるお寺の墓地に逃げることができた。お寺の墓地で末吉さんと三日三晩飲まず食わずで過ごしたフジさん。運よく倒壊などを免れた自宅に戻ったその目には、変わり果てた小坪地区の光景が広がっていた。

現在の震度に換算すると震度7にも相当する巨大地震から、フジさんはどのようにして幼い弟の命を必死に守り、どのような思いでこれまで生きてきたのか……。また、復興を願って震災直後に創られた歌も、大正時代の貴重な音源として番組の中で紹介。

「地震大国・日本」に生きる“今”と“次”の世代に、今から100年前に起きた関東大震災を経験した高嶋フジさんの貴重な生の声を伝承していくことで、大規模災害に立ち向かう術などを考えていくきっかけになればという思いが込められている。

『ニッポン放送報道スペシャル 関東大震災から100年……111歳の証言』は5月28日(日)25時30分から放送される。

■番組タイトル:『ニッポン放送報道スペシャル 関東大震災から100年・・・111歳の証言』
■放送日時:5月28日(日)25時30分~26時30分放送
■出演:
高嶋フジ(旧姓平井フジ)
平井光義(フジさんの弟・末吉さんの息子でフジさんの甥)
蟹江康光(「ジオ神奈川」代表)
蟹江由紀(「ジオ神奈川」事務局長)
小堀美智子(「グループホームそよ風」責任者)
上柳昌彦(ナレーション)
那須恵理子(絵本朗読)
■構成:長谷川浩二
■技術:イメージファクトリィ 石垣哲
■取材・制作:ニッポン放送 遠藤竜也 藤原高峰

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