駅弁マーク35周年の記念駅弁で、東京と神奈川の味がコラボ!

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。

「駅弁マーク」制定35周年記念 名物いいとこどり弁当

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いま、全国29の駅弁業者で「駅弁マーク制定35周年」の記念駅弁が企画されています。東京の主要駅の駅弁売店では、首都圏ではおなじみの2つの駅弁ブランドがコラボした駅弁が2024年1月中旬までの予定で販売されています。東京と神奈川の味が詰まった記念駅弁は、ちょっぴり新鮮な感覚も味わえます。私もさっそくいただいてみました。

E2系新幹線電車「やまびこ」、東北新幹線・大宮~上野間

E2系新幹線電車「やまびこ」、東北新幹線・大宮~上野間

2022年に登場したE2系新幹線電車の“200系カラー”編成は、この秋も東北新幹線で元気に活躍しています。車内ではご当地の民謡から作られたふるさとチャイムが流れて、80年代にタイムスリップしたかのような気分が味わえます。JRが発足した1980年代は、昔からの鉄道風景に新しい試みが入り混じっていた時代。思えば、フジテレビの開局30周年企画でオリエント急行が日本にやって来たのも、昭和63(1988)年秋のことでした。

「駅弁マーク」制定35周年記念 名物いいとこどり弁当

「駅弁マーク」制定35周年記念 名物いいとこどり弁当

昭和63(1988)年は、日本鉄道構内営業中央会(中央会)によって、「駅弁マーク」が生まれた年でもあります。この「駅弁マーク」制定35周年を記念して、中央会加盟の駅弁業者29社が参加した記念駅弁企画が行われています。JR東日本クロスステーションでは、「日本ばし大増」「大船軒」のブランドを活かした『「駅弁マーク」制定35周年記念 名物いいとこどり弁当』(1280円)を新たに製造・販売しており、記念のしおりが封入されています。

「駅弁マーク」制定35周年記念 名物いいとこどり弁当

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【おしながき】
・深川めし(醤油味飯、あさりと生姜の味噌煮、ごぼう炒り煮、ねぎ、海苔)
・江戸うま煮(人参、こんにゃく、ごぼう、ふき)
・鯵の押寿し(酢飯、鯵) ガリ
・やまゆり牛の時雨煮(やまゆり牛、しらたき、人参煮)
・鎌倉ハムとキャベツ炒め

「駅弁マーク」制定35周年記念 名物いいとこどり弁当

「駅弁マーク」制定35周年記念 名物いいとこどり弁当

4つのマスには、「日本ばし大増」から昭和62(1987)年に日本食堂(当時)で生まれた東京のご当地駅弁「深川めし」と、日本ばし大増の伝統の味「江戸うま煮」が入りました。そして「大船軒」からは、おなじみの「鯵の押寿し」、そして神奈川由来のやまゆり牛のしぐれ煮などが入って、いつもの味を、いままでにない組み合わせで楽しめます。

E257系電車・特急「踊り子」、東海道本線・茅ヶ崎~平塚間

E257系電車・特急「踊り子」、東海道本線・茅ヶ崎~平塚間

東京と神奈川の味が詰まった「名物いいとこどり弁当」をいただくなら、湘南・伊豆方面の特急「踊り子」号の旅でしょうか。80年代生まれの車両が長年活躍していた「踊り子」も、世代交代が行われました。駅弁を取り巻く環境も、列車の高速化や販売スタイルの変化、経営者の世代交代や業者の統合が進むなど、35年という歳月も感じます。駅弁マークの駅弁を味わいながら、駅弁文化について思いを巡らせたい2023年秋です。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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