郡山名物・海苔のりべんの姉妹駅弁、より濃厚に味わえる福島の味!
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「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
「名物」と聞けば、やっぱり買いたくなりますね。とくに駅弁は、気が付けば、何度も同じ駅弁を手に取っている方も多いことでしょう。でも、たまには、ちょっと“冒険”の要素を入れてみるのが旅の醍醐味というもの。名物駅弁の多くには、“姉妹駅弁”や“シリーズ駅弁”が存在します。今回は福島・郡山で“姉妹駅弁”をいただいてみました。
東北新幹線と接続して、郡山~会津若松間で運行される磐越西線の快速列車。一部は指定席が設けられた列車があり、「あいづ」の愛称が付けられています。1列車14席と、座席数は決して多くありませんが、地元の方の利用もある快速列車だけに、新幹線との乗り継ぎ時間が短い場合など、着席保証されているのは安心できるもの。テーブルもあるリクライニングシートですので、駅弁をいただくこともできます。
秋の東北の旅は、鉄道で奥羽山脈を越えたいものです。磐越西線、奥羽本線、仙山線、陸羽東線、北上線、田沢湖線。紅葉のピークには、カラフルに色づいた車窓がいっぱいに広がります。一度、この色づいた木々の美しさを目にすると、また来年も東北の紅葉を見たいという気持ちにさせられます。そして、秋の東北は食べ物も美味しい時期。米どころの美味しいご飯をいただきたくなりますね。
郡山の名物駅弁といえば、おなじみ福豆屋の「海苔のりべん」。白飯と焼海苔、おかかの組み合わせがたまりません。ただ、リピートしている方のなかには、そろそろアクセントを付けてみたいと思っている方もいるかも知れません。じつは「海苔のりべん」には「海苔のり牛めし」(1300円)という姉妹駅弁もあります。黒を基調とした高級感ある掛け紙が施され、現在開催中の「駅弁味の陣2023」にもエントリーされています。
【おしながき】
・白飯(あさか舞コシヒカリ) 海苔 おかか ごま
・牛肉煮(福島県産牛肉)
・牛肉そぼろ(福島県産牛肉)
・玉子焼き
・煮物(里芋、人参)
・しば漬け
・野沢菜漬け
掛け紙にも図解されているように、上から牛肉煮・海苔・牛そぼろ・ごはん・海苔・特製おかか・ごはんの「7層式」になっている「海苔のり牛めし」。海苔はもちろん「みちのく寒流海苔」。おかかは、福豆屋自慢の駅そばで使われている「そばたれ」で炊き上げています。これに福島県産牛肉を使ったそぼろと、やわらかく仕上げられた牛肉煮を絡めていただくことで、ひと味違った濃厚な味わいが生まれます。
11月30日まで「ふくしま秋観光キャンペーン2023」が開催中の福島県。福島県内のJR各線では11月下旬まで、旅行商品で販売される団体臨時列車やラッピング車両などが運行され、鉄道風景もちょっぴり賑やかな雰囲気です。東京から郡山・福島両駅までは、東北新幹線の「やまびこ」号で1時間20~30分くらい。冬が来る前に、美味しいご飯を求めて、のんびりと南東北を旅してみてはいかがでしょうか。
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/