日本経済新聞コメンテーターの秋田浩之が3月12日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。ジョージアの国際会議に出席して感じた各国の「ロシアに対する見方」の変化について解説した。
マニラ、ジョージアの首都トビリシの国際会議に出席
飯田)秋田さんのX(旧Twitter)を見ていると、いろいろな国に行っていますね。
秋田)すべて会議のためですが、2月下旬にインドへ行き、2月末からつい3日ぐらい前まではマニラとジョージア・トビリシの会議に出席していました。
昨年とはロシアに対する見方が激変した中央アジアや旧ソ連の国々
飯田)ジョージアの首都トビリシは東欧ですよね。日本にはあまり馴染みがないかも知れません。
秋田)去年(2023年)も2つの会議があり、それぞれ呼ばれたので行きました。今回行って感じたのは、去年とは激変していたのです。最大のテーマは当然、ロシアによるウクライナ侵略問題です。去年の会議は5月に開催されましたが、そのときはウクライナの反転攻勢がこれから始まるという時期で、中央アジアやコーカサス諸国など旧ソ連の国々も、ロシアは劣勢に立たされて「苦戦するだろう」と思っていました。
各国が恐れる「ロシアの復讐」
秋田)だから侵略するような国とは距離を置き、西側、さらには中国とも「関係を深めていこう」というような感じだったのです。それを受けて私は「プーチン氏、裸の王様」と題し、「旧ソ連圏で距離を置かれている」という記事を書きました。ただ、今年(2024年)も去年来ていた人たちがいたので、その人たちの議論を聞くと、ロシアの見方が激変しているのです。今年のキーワードは「ロシアの復讐」ですね。
飯田)復讐。
秋田)記事を書くとしたら、「ロシアの復讐を恐れる国々」というようなコメンタリーになるでしょうか。そういうイメージです。ウクライナはここへ来て反転攻勢もままならず、すぐには勝てそうにない。ロシアが一息ついて、下手をするとトランプ氏が当選してしまい、ロシアが勝ってしまうかも知れない。
飯田)ウクライナへの支援が止まって。
秋田)そういう最悪のシナリオも考えると、いまロシアと距離を置けば報復されるかも知れません。反体制派のナワリヌイさんが獄中で亡くなりましたが、国家としてもロシアは怖いので、「毒を盛られるかも知れない」というような話題が多かったです。
飯田)空気がガラッと変わってきた。
秋田)岸田総理も「きょうのウクライナは明日の東アジアだ」と言っていますが、ウクライナの戦況が変わると、「こうも空気が変わるのか」ということを体感しました。
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