ぎょうざで地域活性化を 地元特産物で修善寺を盛り上げ
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過疎化が進む修善寺駅前の活性化と、地域のために何かをしたいとの思いで食と空間を提供するスペース「うらら修善寺」が19日、オープン1年を迎えた。修善寺駅から徒歩3分のところにあり、コミュニティスペースの「yaneひろば」とテイクアウト専門店「修善寺ぎょうざ」と「ハレの日おむすび」の複合施設になる。

「うらら修善寺」外観
修善寺でなぜぎょうざ?と運営する山本修さんに訊ねると「もともとぎょうざを食べるのが大好きだった」とのこと。「ぎょうざは、完全栄養食。地域の人に栄養のあるものを食べてもらい、さらに元気になって食で地域を盛り上げたい」と話す。好きが高じて「修善寺ぎょうざ」を作るにあたり、伊豆市の特産物である地元産の「ヤーコン」と、近所にある老舗醸造所「修善寺醤油」秘伝の調味料を餡に入れた。レンコンのようなサクサクとした食感が特徴で、栄養価も高く味もしっかり。

地元産ヤーコンが入った修善寺焼き餃子

伊豆市の特産野菜「ヤーコン」
ヤーコンは旧中伊豆町とペルー共和国との食文化交流がきっかけとなり、平成11年ごろから栽培が始まった。当時のペルー大使から贈られた、原種の種芋が伊豆市で育てられている。「意外と地元の農家さんがそれぞれ家庭菜園レベルぐらいで作っていて、それを仕入れ先である体験農場に持ち込んでくれるのでありがたい」と述べ、今後はさらに仕入れる量を増やす。生産者にとっても嬉しい話で、地元の特産物をさらにアピールしていくチャンスでもある。

取材した日には焼き餃子の体験も
「修善寺ぎょうざ」は皮で包む工程以外は、すべて手作業。食べ応えのある“おかず餃子”の「修善寺」と、ニンニク不使用で野菜たっぷりの「白禅」、一味の効いたパンチのある濃い味の「黒禅」があり、いずれも「生」「焼き」「冷凍」が選べる。

yane広場の目の前を伊豆箱根鉄道が走る
コミュニティスペースの「yaneひろば」は、テーブルと椅子のあるスペースで、サイクルラックも設置。風通しが良く伊豆箱根鉄道の電車が走るのが見える。この場所で時期によっては子供たちと一緒にマルシェやキッチンカーを集めたイベントも開催される。地元の方々や観光客が気軽に立ち寄ることが出来て楽しめるスペースを目指している。また、「ハレの日おむすび」は、冷めても美味しい静岡県産の米「するがの極み」を使用。伊豆産原木しいたけを使用したおむすびなどもあって、どれも具がしっかり。

「うらら修善寺」を運営する山本修さん

「ハレの日おむすび」 商品の一例
「人と地域の未来のために」と語る担当者の、食で修善寺を盛り上げる努力はまだまだ続いていく。