5月31日、フードロス削減に関心を持ってもらう「高崎ゼロウェイストマーケット」が群馬県高崎市上並榎町の「ecolab cafe」で行われ、野菜やナッツ、生甘酒など量り売りを中心に17のブースが出店し、多くの来場者で賑わった。

高崎ゼロウェイストマーケット
海外では当たり前に行われている量り売りや野菜の裸売り。日本でも昔は市場などで野菜は新聞紙に包み、量り売りも多かったが最近は梱包して販売するケースがほとんど。高崎市で事業を展開する株式会社群成舎が、市の委託で家庭や店舗などから出るごみを回収する中で、ごみの減量に注目。「必要なものを必要な分だけ購入する」買い物習慣から食品ロスの削減に繋げることが出来ればとの思いで、今回初の開催となった。

高崎ゼロウェイストマーケット
出店者の中では、群馬県で初の「量り売り専門店」として運営しているオクトーブルームの店主、栗原史恵さんは、「私自身がごみを出さないお買い物をしたい。でも周りに量り売りの店がないので自分でやろう」と思い、店を始めたという。「お子さんがお小遣いを持ってきて、予算の中でいくら買えるのだろうと考えることにもつながっていて、楽しくお買い物をして頂いている」とのこと。実際買った親子は「ちょっとずつ買えるのが良い。いろんな味を試したいので嬉しい」と話した。

オクトーブルームの栗原史恵さん
また、三究知株式会社は豆を使わない代替コーヒーとしてマテバシイのどんぐりを活用したコーヒー「マテバコーヒー」を販売。取締役の中嶋崇志さんは「第二次世界大戦中に、ドイツと日本で飲まれていたのをヒントに、どの種類のどんぐりにしようか研究を重ねた結果、公園などに植樹しているマテバシイにした。そのどんぐりをアップサイクルすれば」と思い、作ったと語った。

マテバコーヒー
群成舎の塚本早稀さんは「ごみを燃やすのにも二酸化炭素(CO2)がたくさん出る。回収が多くなると回収車が出る回数も多くなって、さらにCO2が出てしまう。ごみをゼロにしていこうという思いで始めた」と話し、「今日のイベントでお買い物を楽しみながら環境問題やごみ問題について学んでいただければ」と述べた。

株式会社群成舎の塚本早稀さん(左)とecolab cafeの金井真奈美店長(右)
ecolab caféの金井真奈美店長は「都内だと電車移動とかで、(量の)少ない物や小さい物をさっと買って帰る。こちらでは車で移動して買い物の際には一気に沢山購入するので、量り売りは大変なのかなと。無駄なく買うというのを発信して、県内にも広がっていくことが出来れば」と語った。

エコラボカフェでは規格外の野菜やフルーツを使ったメニューも