今治駅に入ってきた流線形の電車は、岡山からの特急「しおかぜ」松山行。
岡山から瀬戸大橋を渡って四国・松山を結ぶ特急列車には、主にJR四国の8000系電車が充当。
日中は原則、岡山を毎時35分発で、東京毎時10分発の新幹線「のぞみ」に接続しています。
四国に入ってすぐの宇多津から松山までは、高松始発の特急「いしづち」を併結して運行されます。
今治といえば、最近は「タオル(towel)」を思い出す方が多いと思います。
でも、今治はタオルだけじゃなくて「食」もイロイロとすごい街!
しかもタオルの頭文字同様、4つの「T」が今治の食を支えているんです。
①鶏・・・鉄板焼き鳥、せんざんき
②蛸・・・来島海峡の蛸
③豚(ton)・・・焼豚玉子飯(B級ご当地グルメ・・・ちょっと強引!?)
※画像は鉄板焼き鳥(2009年、今治市内の焼き鳥店にて撮影)
そしてもう1つ、忘れてはならないのが「鯛」!
実は今治の駅弁も「鯛」を使った駅弁が目玉です。
今回は今治駅弁・二葉さんの看板駅弁の1つ「鯛めし弁当」をいただきました。
今治の「鯛めし弁当」は「880円、1,000円、1,220円」の3種類、価格が上がるとおかずが増えていきます。
私は一番シンプルで、鯛が描かれたレトロな掛け紙のある「880円バージョン」が好きです。
最初は意外なくらい薄味にびっくりしますが、食べ進めていくと、鯛のほぐし身と出汁で炊いたご飯にジワジワとハマっている自分がいます。
思わずおかずを食べるのを忘れてしまうほど。
昔から来島海峡の急流で揉まれた今治の鯛は、身が引き締まって美味しいと評判。
しかも、江戸時代の今治藩には「鯛奉行」がいて、幕府に干した鯛や塩辛などを献上していたそう。
いかに今治の「鯛」が珍重されていたかということですよね。(参考:愛媛県、香川県ホームページほか)
それほどの鯛を使った駅弁を1,000円以内でいただけるのは、本当に有難い限り。
今治駅の売店は1つだけある改札の脇にあり、改札内からも購入可能。
現地・今治でいただく「鯛」の駅弁なら、やっぱりコレ!
ちなみに「土産」にはもっと素晴らしい鯛駅弁があるのですが、それはまた・・・。
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
「ライター望月の駅弁膝栗毛」
(取材・文:望月崇史)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/