水筒の進化①ステンレス製の誕生
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『魔法瓶の水筒』の誕生はとても画期的でしたが、最初の頃はガラス製の魔法瓶でしたので、衝撃に弱くて割れやすいのが欠点でした。それが『ステンレス製の魔法瓶』の誕生によって、割れにくくなったのと、保温性や保冷性がアップしました。
そんな魔法瓶の誕生ですが、1880年代にドイツの物理学者ヴァインホルトが“真空の容器”の理論を考え出しました。
それをイギリスの科学者、ジェームス・デュワーが“真空の二重のガラス容器”という形にしました。この“ガラス製の真空ボトル”が、“現在の魔法瓶の原型”だと言われています。
このデュワーの下で、ガラス容器を製造していたブルガーという、ドイツのガラス職人さんがいました。ブルガーはこの“ガラス製の真空ボトル”を衝撃から保護するために、金属のケースで覆うことを思い付きました。そして1904年に『THERMOS(テルモス)』という会社を作って『ガラス製の魔法瓶』の生産を始めました。
この『THERMOS』を英語読みしたのが『サーモス』です。『ステンレス製の魔法瓶』や『真空保温調理器』といった家庭用品の製造・販売で知られている、あの『サーモス』です。
その後、イギリスやアメリカ、カナダでも『サーモス』の会社が作られるようになって、世界中で急速に魔法瓶が普及していきました。日本でも明治時代後半に登場していて、1908年(明治41年)に『驚くべき発明なる寒暖瓶(かんだんびん)』という表記で冷たいお水も熱いお湯も、長時間その温度を保つことが出来る機能を、広告で紹介しています。
(2017/9/13放送分より)
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