『檄(げき)を飛ばす』は激励することじゃない!
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間違えやすい日本語2つ
『檄(げき)を飛ばす』
『自分の主張や考えを広く人々に知らせて、同意を求める。また、それによって人々に決起を促す』という意味です。
ところが文化庁の調査では、この正しい意味を答えられた方は全体の19%で、2割にも満たなかったそうです。
それに対して『激励したり、発奮させたりすること』と間違った意味を答えた方は、73%だったそうです。
そもそも“檄を飛ばす”の“檄”と“激励”の“激”は、漢字が違います。
『決勝戦のように大事な試合前、監督が選手に檄を飛ばす』といったように使われることがありますが、この場合も『選手を叱咤激励する』のではなく、『勝利に向けて、監督が主張したいことを、選手に強く訴える』が正しいです。
『潮時(しおどき)』
『物事をするのに、ちょうど良い時』という意味ですが、これを『諦めるべき時期』とか『身を引くべき時期』、『物事の終わりの時期』と解釈されている方が、文化庁の調査では全体の36%いたそうです。
それに対して、正しく答えられた方は60%でした。
勘違いの原因として“これが潮時だと感じたので引退します”といったように使うため、“辞め時”の意味だと解釈したのでは・・と考えられるそうです。
■杏樹の感想
これまでに何度か『間違いやすい日本語』をご紹介していますが、日本語は本当に難しいです。
『過半数を超える』みたいに、ニュースで耳にするとそれが正しいものだと認識してしまいますし、間違った意味や使い方が浸透してしまうと、正しい意味や使い方が間違っているみたいな認識になってしまいます。
私も意味や使い方を勘違いしている言葉があるので、勉強の意味でも、今後もこの番組でご紹介していきたいと思います。
(2017/11/3放送分より)
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