【ライター望月の駅弁膝栗毛】

E657系電車、常磐線・赤塚～水戸間

日本三名園のひとつ、「偕楽園」の横を駆け抜けていく常磐線特急「ひたち・ときわ」。
常磐線は、去年(2017年)10月のダイヤ改正で品川直通の特急や中距離電車（快速）が増え、より一層、東京からのアクセスが便利になりました。
偕楽園を中心に、水戸市内で行われる「水戸の梅まつり」まで1か月あまり。
水戸駅にも、「梅まつり」に行ったら、ぜひ買い求めておきたい新作駅弁が登場しています。

京王百貨店新宿店

現在、京王百貨店新宿店で開催中の「第53回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」！
今週の駅弁膝栗毛は、日本を代表する駅弁大会の中からいただいてみたい駅弁をピックアップしてご紹介しています。
京王百貨店の駅弁大会には、各駅弁屋さんがココに合わせて新作を開発する傾向があり、「新作駅弁見本市」の側面もあるんです。

京王百貨店新宿店「しまだフーズ」ブース

今回が京王初出展となる水戸駅弁「しまだフーズ」のブースにお邪魔しました。
「駅弁膝栗毛」では、去年2月に「しまだフーズ」の厨房にお邪魔して、島田社長にも駅弁にまつわるお話をたっぷり伺いました。
去年秋、「しまだフーズ」は念願の新社屋が完成し、生産力がアップ！
満を持しての新作駅弁投入と相成りました。

常陸牛山椒風味カルビ弁当

その名も「常陸牛山椒風味カルビ弁当」(1,500円)！
「しまだフーズ」の名物駅弁といえば、何と言っても「牛べん」。
上品で優しい味付けに定評がありますが、今回、この上級版ともいえる駅弁が登場！
さあ、中が気になります！！

常陸牛山椒風味カルビ弁当

陶器製のどんぶりにいっぱい敷き詰められた常陸牛のカルビが現れました。
肉は冷めてもやわらかく、山椒のピリッとした風味もありますが、どこかまろやかな感じ・・・。
実は水戸の酒造メーカー「名利酒類」の梅酒と、山椒を使用した特製のタレに漬け込んで、焼き上げているのだそうです。
なるほど、この優しい食感は梅酒由来なんですね！

常陸牛山椒風味カルビ弁当

牛カルビというと、年齢を重ねるほど、こってり感が気になるもの。
その中で「常陸牛山椒風味カルビ弁当」は、カルビなのに不思議とカラダに優しい感じがして、スッといただけるのが、まさに「大人のカルビ」といった印象。
ご飯はもちろん、茨城県産コシヒカリ。
根菜のマリネ、梅の甘露煮も入って、茨城・水戸らしい駅弁に仕上がっています。

常陸牛山椒風味カルビ弁当

この駅弁、現地・水戸では折詰のようですが、京王で販売される「どんぶりバージョン」は、完食すると、丼の底から「第53回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」のロゴが現れます。
駅弁大会の魅力には、「駅弁大会自体」が思い出になる、限定版の容器もあるんです。
いただいた後は、家で普段遣いも出来ますし、陶器製容器でも駅弁大会なら家までの距離も短くて済みますから、“どんぶり駅弁”は十分“買い”なのです。