【ライター望月の駅弁膝栗毛】
風が冷たい冬の小海線。
標高1,300mの八ヶ岳山麓は、真冬は日中も氷点下。
吹き下ろす風は強く、体感温度はさらに低く感じられます。
この時期、足を運ぶのは、寒さに慣れている私でもちょっと堪えます・・・。
てことで、やって来たのは?
現在、京王百貨店新宿店で開催中の「第53回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」!
今週の駅弁膝栗毛は、日本を代表する駅弁大会の中からいただいてみたい駅弁を、いくつかピックアップして、ご紹介していきたいと思います。
やって来たのは、小淵沢駅弁「丸政」のブース。
実は「丸政」は、今年(2018)年が創業100周年!
この節目に合わせ、満を持して「丸政」を代表するロングセラー駅弁「高原野菜とカツの弁当」(1,000円)が、実演販売で登場しました。
「高原野菜とカツの弁当」は、昭和45(1970)年の発売開始以来、今年で48年!
青い空と八ヶ岳の緑が印象的なおなじみの包装ですが、今回の会場で出されているものは「おかげさまで丸政創業100周年」の文字が入った100周年記念バージョンとなっています。
実は駅弁の「掛け紙」は、時代を映す鏡のようなもの。
この年、その時期しか入手できない『限定版』は、一度買っておくべきものなのです。
「高原野菜とカツの弁当」といえば、古くからの中央線ユーザーの方であれば、「アレっ、新宿駅で買えなかったっけ?」などと仰るかもしれません。
それははるか昔のこと。
「駅弁膝栗毛」でも以前お伝えしたように、駅弁を販売する上で衛生基準が厳しくなったため、現在は小淵沢駅限定販売となっています。
だからこそ、期間限定ではありますが、久しぶりに「新宿で買える」のが嬉しいんですよね!
「高原野菜とカツの弁当」は、実はラジオ的な魅力のある駅弁。
生野菜の「シャキシャキ」と、カラッと揚がったカツの「サクサク」という音が楽しめるのです。
保存性重視の駅弁で、この「シャキシャキ!」を実現しているのが、実はすごいこと。
野菜いっぱい、ライトなチキンカツと、ヘルシー感覚で頂けるのもありがたいところです。
小淵沢になかなか行く機会がない方は、この機会を逃さず、新宿に足を運んでみて下さい。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/