改めて知る「災害への備え」
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【報道部畑中デスクの独り言】
3月11日、東日本大震災から7年のこの日、ニッポン放送では特別番組を放送し、東北の被災地の状況とともに、いつ来てもおかしくない首都直下地震への備えなど、多面的な視点でお伝えいたしました。お聴きいただきましてありがとうございました。
番組では都内で聞いた「あなたの備え」も紹介させていただきました。印象的だったのは「丸1日、電気やガスを使わないで過ごしてみること」…実際に災害が起きた時、何が必要なのか?何が足りないのか?…身をもって知ることでできる素晴らしい取り組みだと思います。
さて、小欄ではこのお二人の「備え」について、ご紹介したいと思います。まずはゲストとして出演した防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実さん。番組終了後、常にかばんの中に忍ばせている「防災グッズ」を見せてくれました。
・携帯充電器(左端の白い箱状のもの)
・ワンセグを見られるTVチューナー(携帯充電器の右にある青い箱状のもの)
・ミンティア(左下)、カロリーメイト(下)(ご存知 とりあえずの非常食)
・キーホルダーについているミニライト、笛、コンパス(方位磁針)
→申し訳ございません、コンパスは画像では裏返っています
・ラジオ(右端)
この中で特になるほどと思ったのはコンパスです。渡辺さんは「地震でランドマーク(目印になるもの)が消失した時、目的地に行くのに頼りになるのはこれだ」と話します。このほか、例えば道路が寸断されて迂回を強いられた時、自分の位置がわからなくなる可能性があります。こんな時にも重宝するわけですね。
最近はスマホが多機能になり、方位もGPSで、ラジオも「ラジコ」で聴くことができます。しかし、渡辺さんは電池容量をできるだけ温存するため、災害時にはスマホや携帯は電話・メールの用途に限るべきだと話します。ポケットラジオも単体で持っておくことが必要というわけです。
一方、気仙沼市で取材した大越巌さんにも災害時の備えを聞きました。「心配性なのかもしれない」と大越さんは話しますが、そこには津波の被害に遭った人ならではの思いを感じます。「“備えあれば憂いなし”と簡単に言うが、いつも日々、水はここにある、トイレがここにあるとか、そういう備えは本当に必要だと思う。水はポリタンクにベランダでもどこでもいいので置いておいた方がいい」
大越さんはひとたび何か起きれば、すぐに持ち出せるように4つのリュック、バッグを用意しているそうです。家族の着替えはもちろんのこと、こんなにあるのという、様々な機器のアダプター、仕事に支障がないようにノートパソコンのバックアップも入っていました。優れモノと話すのはスマホも充電できるソーラーライト、なるほどこれはコンパクトで大いに使えそうです。
そのほか、大越さんの対策は…これもほんの一部だそうです。
・懐中電灯、着替えをすべて枕元に置いている
・車内には飲み物、水、クッキー、チョコなどの食べ物、シガーライターから電気がとれるアダプターを積んでいる
・車のガソリンは日々満タンに、駐車する時は進行方向に向けてバックで止める
ちなみに、私はけっして自慢できることではありませんが、自宅に災害用のリュックが2つあります。この時期には中に入っている非常食をチェックし、賞味期限が切れそうなものは新しくするのが“年中行事”になりました。これからも続けていきたいと思います。