【ライター望月の駅弁膝栗毛】

HB-E300系・快速「リゾートしらかみ(橅編成)」、五能線・五能線・驫木～風合瀬間

五能線の観光列車、快速「リゾートしらかみ」号。
「リゾートしらかみ」として走るハイブリッド式のHB-E300系、およびキハ48形気動車は、秋田の車庫を拠点に運行されています。
このため、車内で販売されるグッズなどは“秋田色”がやや強め。
駅弁の積み込みも主に秋田で行われるため、秋田駅弁「関根屋」のものが多くなっています。

秋田の味 ニコニコおにぎり弁当

そんな「リゾートしらかみ」の車内販売向けに、「関根屋」がこの夏前から製造しているのが、「秋田の味 ニコニコおにぎり弁当」（880円）です。
懐かしさを演出したという古新聞風の掛け紙には、「関根屋」の沿革や秋田の定番駅弁が、新聞記事のように紹介されています。
なるほど、初めてローカル線の観光列車を楽しむ方に向けて、他の駅弁もさりげなくPRしちゃおうという、なかなかウマいアイディアですね！

秋田の味 ニコニコおにぎり弁当

【お品書き】
・おにぎり（ごま・鶏飯）
・つくね串
・玉子焼き
・蒲鉾
・きんぴらごぼう
・煮物（こんにゃく・がんも・細竹・人参）
・しそ巻き大根漬け

秋田の味 ニコニコおにぎり弁当

笹籠を開けると、おにぎり2個と懐かしいおかずが現れました。
「関根屋」によると、実は「おにぎり」をメインにした駅弁は、今回が初めてなんだそう。
開発に当たってはアクティブシニアの方を意識しながら、量を控えめにし、「リゾートしらかみ」で小腹を満たすのにちょうどいいくらいの、懐かしい駅弁をイメージしたといいます。
また、秋田の漬物といえばいぶりがっこが定番ですが、実は昔から食べられている漬物にも光を当てるべく、県北地方の「しそ巻き大根漬け」を採用したのも興味深いところです。

HB-E300系・快速「リゾートしらかみ（橅編成）」、五能線・五能線・驫木～風合瀬間

「秋田の味 ニコニコおにぎり弁当」は、原則、「リゾートしらかみ」車内限定販売の駅弁。
「リゾートしらかみ（橅編成）」の車販カウンターでも、目立つ案内が行われていました。
なお、場合によっては時々、秋田駅に並ぶこともあるかも・・・とのこと。
「関根屋」によると、「発売2か月なので定着はまだまだこれから。もっとブラッシュアップしていきたい」ということでした。

キハ40形・普通列車、五能線・艫作～横磯間

ちなみに、五能線の普通列車でも、いわゆる“秋田色”のキハ40形気動車が活躍中。
合わせて、国鉄時代を彷彿とさせる「朱5号（タラコ色）」の気動車も運行されており、JR「秋田支社」のホームページ（一番下のほう）で、直近の使われる列車が案内されています。
この夏は、高校野球をきっかけに大きな注目を集めた秋田。
その興奮冷めやらぬ中、9月からはJRとの新たな「観光キャンペーン」も始まって、今年の秋の秋田は、まだまだアツいかも!?