どうしてバナナは種がなくなったのか
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バナナに種がないワケ
もともとはギッシリ詰まっていた!?
普段、私たちが食べているバナナには種がありません。
バナナを輪切りにしたときに、中心部に見られる小さな黒い点は“バナナの種の名残”です。
元々、バナナには種がありましたが、小豆の粒ほどの大きさで固く、ギッシリと詰まっていたそうです。
遺伝子の突然変異で誕生
ポイントは『染色体の数の違い』
ところが、遺伝子の突然変異によって種のないバナナが生まれ、それが広まったとされています。
遺伝子の突然変異とは、“染色体の数の違い”です。
種があるバナナは“2組の染色体”を持っていて、これを専門用語で『二倍体』と言います。
私たち人間や一般的な生物は、父親(オス)と母親(メス)からそれぞれ1組ずつ染色体をもらっているので、“2組の染色体”の『二倍体』ということになります。
種なしバナナの場合は“3組の染色体”を持っていて、これを『三倍体』と言います。
『三倍体』の植物や生物は染色体の細胞分裂が不規則になるため、一般的に種や卵ができないと言われています。
種なしバナナは、人工的に染色体を『三倍体』にすることによって栽培されています(種なしスイカも同じ原理です)。
どうやって次のバナナができる?
種のないバナナは、茎の根っこの脇から出て来る新芽を使って、次の代のバナナを育てています。
現在、フィリピンやマレーシア、タイといった東南アジアには、種がある野生のバナナが存在していて、現地の人は食べているそうです。
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