【ライター望月の駅弁膝栗毛】
静岡駅を出て、グングンとスピードを上げて行く東海道新幹線「ひかり」号。
静岡には概ね毎時1本、主に山陽新幹線に直通する岡山発着の「ひかり」が停車します。
「ひかり」号に乗れば、静岡から東京までは、ほぼ1時間。
久しぶりの静岡出張、東京まで帰りの1時間、ちょっと一杯…という方も多いはず。
そんなアナタに嬉しい静岡駅弁が、今年(2019年)6月に誕生しました。
静岡駅弁の「東海軒」と、大手缶詰メーカーの「ホテイフーズ」がコラボレーションした、その名も「やきとり弁当」(950円)!
昭和45(1970)年発売のロングセラー、「ホテイのやきとり」がついに駅弁になりました。
スリープ式の包装には、缶詰でもおなじみの故・おおば比呂司さん作の“ヤキヤキ親父”が描かれており、“駅弁マーク”ともよくマッチしています。
【おしながき】
・桜飯
・ホテイのやきとり
・煮物(ごぼう・蓮根・人参・麩)
・炒り玉子
・ししとう素揚げ
・梅花蓮根
・わさび菜
東海軒名物「鯛めし」でおなじみの桜飯(醤油飯)の上にたっぷりの「ホテイのやきとり」!
炭火で焼き上げられた国産鶏肉が香ばしいたれに絡まって、出来立てのうま味がギュッと缶に詰まっていますから、ご飯と一緒に箸がどんどん進みます。
「東海軒」によると、長年、地元・静岡の企業と組んで新作駅弁を作りたいと企画しており、この度「ホテイフーズ」との話がまとまって、商品化にこぎつけたとのこと。
発売以来、反響も大きく、夕方は品薄になってしまうこともあるため、確実に入手したいときは、予約がおススメだということです。
私自身も高校生の頃、小腹が空いたときに学校の前にあった酒屋さんで買い求めた記憶がよみがえる「ホテイのやきとり」。
東海道本線の清水、由比、蒲原、富士川といったエリアは、「ホテイフーズ」をはじめとした、日本有数の缶詰メーカーが連なる地域でもあります。
缶詰王国であり、駅弁王国でもある、静岡の食文化が詰まった新定番駅弁です。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/