黒木瞳が訊く「簡単で美味しい自家製味噌のつくり方」

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に発酵デザイナーの小倉ヒラクが出演。お味噌のつくり方を解説した。

小倉ヒラク

黒木)今週のゲストは発酵デザイナーの小倉ヒラクさんです。味噌づくりは私にもできますか?

小倉)もちろんです。

黒木)分量を教えていただけますか?

小倉)はい。では具体的にお話しします。まず、乾燥大豆を300グラム。スーパーなどで売っている乾物コーナーに置いてあるものが乾燥大豆で、生豆と呼ばれているものです。

黒木)300グラム。

小倉)それから、麹を300グラム。

黒木)米麹とか。

小倉)米麹もいいですし、麦麹でもいいです。どちらでも。米麹でつくると関東型になって、麦麹でつくると九州型になります。

黒木)ということは、麦の方が甘くなると。

小倉)そうですね、若干。

黒木)それを300グラム。

小倉)そして、お塩が大体200グラムです。

黒木)200グラム。まず乾燥大豆を1晩、8時間くらい水につけて置いて、次の日に鍋で3時間くらい煮る。潰れるくらい。

小倉)3時間くらい煮ると、親指と薬指で簡単に潰せるのですよ。人差し指だと力が入りすぎてしまうので、薬指を使ってください。その後は、マッシャー(食材を押し潰すキッチンツール)を使ってもいいですし、このくらい柔らかくなるとスプーンでも潰せます。頑張って潰して、ペースト状になったところに塩と麹を混ぜたものを一緒に入れて、手でよく揉み、お団子状にして桶に投げつけて詰めます。空気を抜きながら詰めて行くのです。発酵して行く様子を見たい人は、ガラスジャーなどを使ってもいいですね。そうすると、だんだん色が変わって、豆の粒が溶けて行く様子を見ることができます。詰め終わったら、空気が入らないようにラップをして終了です。これでおよそ1.5キロ弱くらいつくれます。

黒木)いつになったら食べられるのですか?

小倉)そのまま半年くらい、常温で放っておきます。菌が動かなくなってしまうので、絶対に冷蔵庫に入れない。本棚などに置いておくのがいいですね。直射日光が当たらなくて、風通しの比較的いいところ。いま7月でしょう。7月からやったら、暖かいので、もしかしたら10月の終わりくらいに食べられるかも知れません。

黒木)できたという合図は何ですか?

小倉)お味噌を仕込んだばかりのときに少し舐めて欲しいのですが、とてもしょっぱいのですよ。十分発酵してお味噌になったら、舐めてもあまりしょっぱくないのですね。これは発酵の力によって塩分が抑えられる「塩なれ」という現象なのですけれど、それが起きていたら十分発酵しているということです。色も茶色っぽくなって来ます。

黒木)でき上がった1.5キロのお味噌というのは、やはりそのまま常温で置いておいた方がいいのですか?

小倉)好みの味に整ったら冷蔵庫に入れます。より熟成を進ませたかったら、そのまま室温で放っておきます。「十分美味しいけれど、もっと美味しくなるから使いながらさらに発酵を進めよう」という楽しみ方をする人もいます。

黒木)まさに生きた食品ですね。小倉さんは全国の発酵食品の販売もやっていらっしゃったり、発酵食品に特化したカフェレストランを運営するなど、いろいろなことをやっていらっしゃいますよね。ワークショップを開催したり、ギャラリーを展示したり。

小倉)そういう活動が全部できる場所が、下北沢の「発酵デパートメント」というお店です。これは発酵食材を売っているグローサリーショップが基本なのですが、カフェやギャラリー機能がついていて、そこでワークショップも開きます。

黒木)味噌づくりをするとなると、材料を買いに行くところからしなくてはいけないのですが。

小倉)下北沢のお店に全部原料が売っています。容器まで売っています。

黒木)では、下北沢に行かなくてはいけませんね。

小倉ヒラク

小倉ヒラク(おぐら・ひらく)/発酵デザイナー

■1983年、東京生まれ。
■免疫不全の虚弱体質で生まれ、中学生まで毎年夏、母方の佐賀・玄界灘の実家に預けられ、自然に親しむ(このころの体験が、のちに生態系に関わる仕事へのきっかけ)。
■早稲田大学文学部に進学。当時、バックパッカー旅にはまり、ユーゴスラヴィア人の絵描きと出会い、パリで絵描きに明け暮れる生活を送る。
■卒業後、ゲストハウスを運営。
■その後、スキンケア会社に就職。デザイナーとしての仕事がスタート。
■2010年に独立するも、意に反してデザイン業とはまったく違う領域の仕事に従事。地方の一次産業や生態系に関わる研究調査に携わる。この時期に微生物や自然エネルギー、森や水などの自然のエコシステムを学ぶ。
■2011年に東日本大震災を経験し、世の中の価値観が大きく変わる。仲間とともに会社を起業し、林業再生や地場産業のリデザインに関わる仕事を多数プロデュース。アートディレクションと事業経営の腕を磨く。
■その後、2014年に再び独立。自分が本当に夢中になれて、生態系や人間の暮らしにとって本質的な領域である微生物の道を極めるため、東京農業大学の研究生として、醸造学科の穂坂教授に弟子入り。ここから「発酵デザイナー」のキャリアをスタートさせる。
■それと前後して、東京から山梨県甲州市の山の中に拠点を移す。日本中を旅しながらフィールドワークやイベント出演。山梨ではひたすら微生物の研究に励むワークスタイルを確立。
■2017年、活動の集大成である書籍『発酵文化人類学』を出版。
■以降、微生物の世界を日々探求。「発酵」を「デザイン」する仕事などを幅広く展開。

番組情報

ENEOSプレゼンツ あさナビ

毎週月曜〜金曜 6:43 - 6:49

番組HP

毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳

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