広島原爆の日~政府は「黒い雨」訴訟の広島地裁判決を受け入れるべき
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月6日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。8月6日の「原爆の日」について解説した。
広島原爆の日
きょう8月6日は、先の大戦による被爆から75年となる広島原爆の日。広島市では記念式典が行われ、原爆投下のあった8時15分に平和の鐘が鳴らされ、黙祷を行う。政府からは安倍総理らが出席の予定となっている。
飯田)今回は新型コロナウイルス感染防止ということで、参列者の数を大幅に減らしています。平和記念公園への立ち入りも規制するということです。
鈴木)40年くらい前に報道の世界に入ったとき、「報道というのは人の命を扱う仕事である。最大の悲劇は人の命が失われたあの戦争だ。お前たちは永遠に戦争が風化しないよう、常に総括をして報道しろ」というのが、最初の現場での訓示でした。それがどれだけできているのか、反省しなくてはいけないところがたくさんあるのですが、今年(2020年)は東日本大震災の日もコロナの影響で、大掛かりな式典が見送られました。派手にやるのがいいということではありませんが、こういうものが縮小されることによって、風化に拍車がかかります。あの災害は、忘れてはいけない大事なことなのです。原爆のことに関しても、きちんと意識を持たなくてはいけないと思います。
「黒い雨」訴訟~政府は控訴しないで受け入れるべき
鈴木)つい最近あった、俗に言う黒い雨裁判……原爆投下の後に雨が降った。それによって被曝した遠くの人たちに、手帳が交付されないという問題がありました。
飯田)被爆者として認定されない。
鈴木)そういう人たちについても、認めて交付するべきだという判決が出ました。この判決を政府には、控訴などしないで受け入れて欲しいと思います。政府がどういう対応を示すのか、この原爆の日を含めて、山場になるのではないでしょうか。そんなところも注目しています。
飯田)広島というと、岸田政調会長が広島の選出でもあって、かなり取り組みをされていたり、発言もしています。
鈴木)メディアでも発言していますし、支援をきちんとするべきではないかということを、総理と話したという情報も入っています。もしかするとこの辺りで、きょう(6日)の原爆の日に、政府が何かしらのメッセージを出す可能性もあるのではないでしょうか。ぜひ出して欲しいですね。
飯田)原告の方々の顔ぶれを見ると、かなりご高齢になっていらっしゃいます。
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