【ライター望月の駅弁膝栗毛】
今年(2020年)11月1日で開業130周年を迎える、東北本線の一ノ関~盛岡間。
この区間で活躍するのは、パープルの帯を巻いた701系電車です。
701系電車が東北の通勤・通学輸送の主役を担うようになって、約25年が経ちました。
いまや客車列車の時代を知るのは40歳代以上、若い世代には電車が日常でしょう。
世界文化遺産・平泉を訪れるときも、この701系電車のお世話になりますね。
(参考)JR東日本盛岡支社ニュースリリース・2020年9月24日分ほか
平泉はこれから紅葉のシーズン。
天気がよければ、平泉駅からブラブラ歩いたり、自転車を借りたりして、中尊寺、毛越寺(もうつうじ)をはじめとした名所をのんびりと訪れるのもよさそうです。
例年、この地域の紅葉の見ごろは、10月中旬から11月中旬にかけて。
平泉と厳美渓、須川温泉などと組み合わせると、たっぷり紅葉が楽しめますね。
赤や黄色に染まった秋の平泉を訪れたくなる駅弁を見つけました。
その名も「平泉うにぎり弁当」(980円)。
この春、駅弁135周年の「駅弁の日」に合わせて、日本鉄道構内営業中央会加盟の駅弁業者が、最初の駅弁とされるおにぎりをテーマに競作したおにぎり駅弁の1つです。
今回は、東日本エリアの駅弁人気投票「駅弁味の陣2020」に合わせ再発売されました。
(参考)JR東日本ニュースリリース・2020年9月23日分
【おしながき】
・平泉うにごはんのおにぎり
・鶏肉の照り焼き
・玉子焼き
・蒲鉾
・しめじ・エリンギとパプリカのソテー
・煮物(椎茸、人参、玉こんにゃく、銀杏)
明治23(1890)年創業、明治26(1893)年から構内営業を行っている一ノ関駅で、孤軍奮闘する駅弁屋さん「斎藤松月堂」が製造する「平泉うにぎり弁当」。
名物駅弁「平泉うにごはん」の香りや風味、美味しさが、そのままおにぎりになりました。
蒸しうにがたっぷり載ったレギュラー版もいいですが、鶏肉の照り焼きや玉子焼き、蒲鉾などの定番をしっかり押さえたおかずをいただくことができるのも、大きな魅力ですね。
斎藤松月堂によると、一ノ関駅のほか東京駅、大宮駅(土日のみ)でも購入可能とのこと。
ただ、店舗によっては、早朝に入荷してそのまま売り切れ御免という売店もあるようです。
4月10日の「駅弁の日」に合わせた販売だったため、緊急事態宣言の期間と重なって、お目にかかることが難しかった各社の135周年記念駅弁。
再発売されたこの機会に、秋の旅のお供としてじっくり味わってみてはいかがでしょうか。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/