【ライター望月の駅弁膝栗毛】
日光連山をあとに県都・宇都宮を目指す、日光線の「いろは」。
「いろは」は、かつて京葉線で活躍していた205系電車を改造、4ドアのうち真ん中の2つを埋めて、クロスシートを設置し、観光ニーズにも応えた車両です。
北関東ののどかな風景を眺めて、宇都宮~日光間は約45分の旅。
進行方向に向かって座れる車両は、何となく気持ちも「前向き」になれますね!
仕事で立ち寄った宇都宮駅で、新作の駅弁に出逢いました。
その名も「プレミアムヤシオマス寿司」(1100円)と言います。
宇都宮駅弁「松廼家」とJR東日本大宮支社の共同開発によって、令和2(2020)年春の観光キャンペーンに合わせて登場。
今年(2021年)も1月4日から3月31日までの予定で、宇都宮駅限定で販売されています。
栃木県には昭和60(1985)年に県の水産試験場の開発によって生まれ、いまでは地元の方にもよく知られた「ヤシオマス」というご当地ニジマスがあります。
このヤシオマスを品質改良し、オレイン酸を多く含む脂がのったヤシオマスの生産技術を確立、7つの基準をクリアしたものを「プレミアムヤシオマス」としてブランド化しています。
この「プレミアムニジマス」を贅沢に使ってつくられたのが「プレミアムヤシオマス寿司」です。
(参考)栃木県、プレミアムニジマス振興協議会ホームページほか
【おしながき】
・プレミアムヤシオマス寿司(炙り)
・プレミアムヤシオマス寿司(高菜巻き)
・プレミアムヤシオマス寿司(ゆず皮添え)
肉厚のプレミアムニジマスを、炙り・高菜巻き・ゆず皮添えの3つの味で楽しめます。
とくに“炙り”は、脂の旨みと程よく付いた焦げ目が、とても心地よい食感。
栃木県産米「とちぎの星」を使った酢飯には、ごまが混ぜられ、さらに食欲をそそります。
ちなみに「とちぎの星」は、令和元年の大嘗祭にも納められた栃木のブランド米。
栃木随一の食材に“ロイヤルブランド”も加わって、駅弁としてもプレミアムな逸品です。
E5系新幹線電車が、平成23(2011)年3月5日に最高時速300km(当時)の「はやぶさ」として営業運転を開始してから、早いもので10年となります。
いまでは「やまびこ」や「なすの」にも充当されて、すっかり東北新幹線の顔となりました。
初期の車両は窓側・壁際だけだった電源コンセントも、増備車は全席に付いた編成も。
快適な新幹線で贅沢な駅弁を頬張る日が楽しみですね。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/