【ライター望月の駅弁膝栗毛】
新大阪で乗務員が交代して、さらに西を目指す東海道・山陽新幹線「のぞみ」号。
「のぞみ」は、いまも車内販売が行われる希少な列車ですが、昨今の移動自粛に伴って、2月1日から当分の間、山陽新幹線(新大阪~博多間)の車内販売が休止されます。
事前の予約で、駅弁を座席まで届けてくれるサービスもあっただけに、少々残念ですが、また自由に移動できる時期になったら、再開を期待したいものです。
(参考)JR西日本ニュースリリース・2021年1月28日分
遠くへ移動しにくい時期は、やっぱり「通信販売」で駅弁を楽しみたいもの。
姫路駅弁「まねき食品」も、令和2(2020)年12月から人気の3駅弁をベースに開発した「あったかおうち駅弁」シリーズの全国通信販売を開始しています。
通販では各種6食セットでの販売ですが、お試し感覚でオーダーするなら、3種類を1度に楽しめる「あったかおうち駅弁3種×各2食6食セット」(5600円)がお薦めです。
「但馬牛牛めし弁当」「あなごめし」に続く、3つ目の冷凍駅弁は「おかめ弁当」。
牛肉・たこなど、いろいろなおかずをトッピングしているところから、おかめ八目の「おかめ」を取って命名された、姫路の名物駅弁も見事、冷凍化に成功しました。
こちらも電子レンジ600Wで5分、700Wで4分の加熱。
冷凍「おかめ弁当」のみの6食セットは、4920円での販売となっています。
【おしながき】
・だし飯
・牛肉煮
・たこ煮
・味付け穴子
・煮物(筍、しめじ、ごぼう)
・あさり佃煮
・鶏そぼろ
・錦糸玉子
・山菜
・紅生姜
・栗の甘露煮
姫路駅名物「えきそば」の出汁で炊いた「だし飯」の上に、まねき食品が誇る肉のうま味が引き出された牛肉煮、柔らかく煮つけられたたこ煮をはじめ、穴子・あさりや各種野菜の煮物がたっぷり載って、決して飽きることがない「おかめ弁当」。
レンジで加熱されることで、自慢のだし飯もふんわり、つくりたての食感が楽しめます。
明治21年創業、老舗駅弁屋の技が光る冷凍駅弁です。
前提となる“人の移動”が消えて、難しい対応を迫られている各地の駅弁屋さん。
そのなかで、まねき食品は、地元の方向けにはドライブスルーをいち早く展開する一方で、遠隔地向けには、じっくり時間をかけて、名物駅弁の冷凍化に取り組んでいます。
都市部との移動がしにくい時期は通信販売で旅気分を楽しみつつ、いい時期になったら、また新幹線に乗って、白く輝く国宝の城を見に行きたいものです。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/