【ライター望月の駅弁膝栗毛】
満開の桜のなか、特急「あずさ」のE353系電車が、甲斐から信濃を目指します。
平日ではありますが、ところどころ、窓にロールカーテンが下りているところを見ると、この春休み、お出かけになっている方も多い様子。
中央本線の沿線でも、地元のお子さんとお母さんが、一緒に「あずさ」に手を振る様子が見られ、春らしいほのぼのとした気持ちになります。
春のお出かけであれば、駅弁選びも「春らしさ」を心がけたいもの。
全国の駅弁各社では、春の季節駅弁を製造・販売しています。
中央本線を旅するなら、山梨・小淵沢を拠点に駅弁を手掛ける「丸政」の春の季節駅弁、「信州牛と筍ごはん」(1200円)をチョイスしたいところ。
掛け紙も、春らしい明るい色合いとなっています。
【おしながき】
・筍ごはん 錦糸玉子
・信州牛の炭火焼き
・煮物(筍、山菜、人参)
・かぶの酢漬け
優しい味わいの筍ごはんの上に、大きめの筍の煮つけが2つ載って、錦糸玉子の彩りとかぶの漬物とともに、春らしい華やかな雰囲気を演出しています。
丸政自慢の信州牛の炭火焼きも入って、お腹にしっかりたまるのも嬉しいところ。
それでいて、胃がもたれないことが、牛肉の質のよさを実感させてくれます。
春のウキウキ感にのって、一気にかき込んでしまいたくなりますね。
コロナ禍の旅では、列車内での飲食を躊躇される方もいらっしゃることでしょう。
座席を回転させたり、他の人としゃべったりしながらの飲食は、パンデミックの収束まで、しばしの間、我慢の時期が続くかと思われます。
ただ、一人旅や家族との旅では、静かにいただく分には問題ないと私は考えています。
もちろん、旅先でもうがい・手洗いは、お忘れなく!
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/