東京都医師会副会長・角田徹「5000人が感染すると毎日30人に人工呼吸器が必要」

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東京都医師会副会長で感染症担当、「角田外科消化器科医院」院長の角田徹氏が8月30日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルスの現在の感染状況について解説した。

川崎のコロナ病棟 病床逼迫、ピーク見えない=2021年8月11日午後 写真提供:共同通信社

感染力が強いデルタ株~5000人が感染すると毎日30人は人工呼吸器が必要に

飯田浩司アナウンサー)新型コロナウイルスの感染拡大が進み、「制御不能な状況」というような言葉が見出しにも出ていますが、東京都は現在どのような状況でしょうか?

角田)どなたにも感染する可能性があります。また一方で、非常に感染者が増えているので、必要な医療をなかなか受けることが難しい。まさに災害レベルのような状況だと思います。

飯田)この災害レベルという状況のなかで、重症者の数も増えていますが、どのような要因が考えられますか?

角田)ほとんどがデルタ株なのですが、デルタ株は非常に感染力が強いのです。新規の感染者がこれだけ増えて来ると、必然的に重症化する人がある程度の率、だいたい0.6%の割合で増えています。5000人が感染すると、毎日30人は人工呼吸器等が必要になってしまう人が出るということです。

ワクチンによって高齢者の重症化は減少

飯田)重症者の人たちの傾向はあるのでしょうか?

角田)ワクチンを打っている高齢者は多少重症化していても、亡くなる方は少ない。ワクチンは明らかに重症化率や死亡率を下げていると思います。

飯田)感染経路の部分で、いままでだと飲食などが取り沙汰されていましたが、この辺りはどうですか?

角田)感染経路が不明な人たちが62~63%いらっしゃいます。残りの約4割弱の人たちを調べると、そのうちの6割は家庭内感染なのです。次の職場が15%ですから、いまは飲食の場での感染率は低くなっているけれど、家庭内で感染が拡大しているという状況です。

角田徹氏、飯田浩司アナウンサー

家族の1人から家族全員が感染

飯田)いままでだと家族1人が感染しても、隔離しながら生活すれば何とかなりましたけれど、デルタ株の感染力の強さは家庭内においてもこれまでとは違いますか?

角田)いままでは家族のなかに感染者が出ても、なかなか全員に拡がることはなかったのですが、現在はほとんど家族全員が感染してしまっています。言い方が悪いですが、一家全滅のような感染状況がありますから、明らかに感染力は強いです。

飯田)そうすると、家族の誰かが持ち込むと、ということになって来る。

角田)持ち込むと、その家族全員がかかってしまうという状況ですから、家に持ち込まないということが極めて重要だと思います。

過度な学校生活の自粛はいかがなものか

飯田)2学期が始まると、子どもや若年層への影響が心配です。

角田)感染力が高くなっているので、お子さんの感染もよく見られるようになって来ました。ただ、重症化は相変わらず少ないです。また、これまでは、お子さんから大人にうつる例はあまりなかったと認識しているのですが、これだけ数が増えて来ると、出て来ています。とは言え、過度に学校生活を自粛するのは、子どもの生育過程にとって、いいことではありません。しっかりとした感染予防をしながら、なるべく通常の学校生活を送れるようにするべきです。過度な自粛は将来の人格形成に影響するのではないかと懸念します。

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