「ありがとう」をたくさん言う人は幸福度が高い
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医師で医療ジャーナリストの森田豊氏が2月7日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。幸福度について解説した。
「ありがとう」と「幸福度」の関係
飯田浩司アナウンサー)今回のテーマは「幸福度」です。幸福度というと、どのような話になりますか?
森田)ちなみに飯田さんと新行さんは、1日に何回「ありがとう」という言葉を使いますか?
新行市佳アナウンサー)10回近くは使う気がします。これは言葉に出すものだけですか? メールで「ありがとうございました」と送るものも含めてですか?
森田)全部含めてです。
新行)全部含めたら、10回くらいだと思います。
飯田)3回~4回くらいです。
森田)素晴らしいですね。ベルギーのチョコレートブランド「ゴディバ」を輸入販売する「ゴディバジャパン株式会社」が、「ありがとう」と周囲の人に伝える回数を、20代~60代の男女500名に調査しています。それによると、「ありがとう」と周囲の人に伝える回数が1日に4回未満の人は、人生の幸福度が10点満点中6点しかなかったのです。しかし、4回以上だと7.1点という結果になり、たくさん言う人の方が幸福度が高いということです。新行さんは、幸福度が高いから言うのですね。
新行)気持ちはそうかも知れないですね。
「ありがとう」を1日に4回以上言う人の年収は371万円 ~4回未満は約350万円
森田)幸福度だけではなく、「ありがとう」と言う回数と収入にも相関性があったのです。ありがとうと伝える回数が1日4回未満の人の年収は約350万円であるのに対し、4回以上伝える人は371万円ということで、何と20万円も高くなったということです。
飯田)そうなのですね。
森田)この研究を参考に、飯田さんも新行さんも「ありがとう」と1日4回以上言っていただいて、幸福度と年収アップにつなげていただきたい。そういう思いから、この研究を取り上げました。
飯田)森田先生、ありがとうございます。
新行)ありがとうございます。
自分の顔を見ると「やる気」がアップする
森田)もう1つ研究結果をご紹介いたします。大阪大学の研究で「○○の顔を見るとやる気がアップする」というものがあるのですが、何の顔だと思いますか?
新行)イケメン。
飯田)美人。
新行)違いますか?
飯田)グラビアアイドルの顔。
新行)猫とかですか?
森田)もう正解に行きましょう。正解は、自分の顔を見るとやる気がアップするという研究結果です。
新行)そうなのですか。
森田)自分の顔の情報が入ると、意欲ややる気につながるということなのです。自分の顔を見ると、ドーパミンという元気になるホルモンが活性化するということです。
飯田)ドーパミンが活性化する。
森田)調査方法なのですが、自分の顔、もしくは他人の顔のいずれかを、本人にはわからないようにして視野に入れるのです。その状態で脳をMRI(磁気共鳴断層撮影装置)で比較すると、自分の顔が視野に入っている人の方が、脳の深いところにある腹側被蓋野が活性化することがわかったのです。
飯田)なるほど。
森田)おそらく人間は潜在的に自己愛、自分に対する愛が高い生き物であるということが、この研究で示されたのではないかと思います。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます