東京の定番駅弁「チキン弁当」が、春色の装いに!
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「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
昭和39(1964)年の誕生以来、高い人気を誇る東京のロングセラー駅弁と言えば、「チキン弁当」です。2021年末、8年ぶりにクリスマスバージョンが復活したのに続いて、この春はピンク色がまぶしい、数量限定の「春色パッケージ」が登場しました。華やかな彩りに誘われて、今回も思わず手に取ってみました。
山手線の内回り電車が駒込駅に入ってきました。駅のホームからは、発車メロディの「さくらさくら」が聞こえてきます。駒込はソメイヨシノ発祥の地。江戸時代末期から明治時代の初めにかけて、染井村(いまの駒込付近)の植木職人さんが、エドヒガンとオオシマザクラの品種を改良して作ったと言われ、奈良・吉野の山桜と区別するため、「ソメイヨシノ」と名付けられたそうです。今年(2022年)はいつにも増して、桜のシーズンが待ち遠しいですね。
(参考)豊島区ホームページ
そんな春らしい気分にさせてくれる駅弁を東京駅の売店で見つけました。こちらは2022年3月1日から数量限定で販売されている「チキン弁当~春色パッケージ」(900円)。いつもの「チキン弁当」はオレンジ色のパッケージですが、今回は春らしいピンク色です。季節によってパッケージが変わっていくのも楽しいですよね。果たしてお弁当の中身には、どのような仕掛けが隠れているのでしょうか。
【おしながき】
・トマト風味ライス スクランブルエッグ、ドライトマトのオイル漬け、グリーンピース
・鶏唐揚げ
・コールスローサラダ 蝶々の飾り人参添え
・スモークチーズ
・レモン果汁パック
日本ばし大増が製造、JR東日本クロスステーションフーズカンパニーが販売している「チキン弁当」。おなじみのトマト風味ライスと鶏の唐揚げはそのままに、唐揚げの上には、桜色のバランが載せられていて、春らしさを演出しています。よく見ると、ピクルスサラダが、コールスローサラダに変更されていて、蝶の形をした飾り人参が載せられています。そして、箸袋も通常のオレンジから黄色になっていて、春のワクワク感を盛り上げてくれます。
今年(2022年)は、3月20日ごろから開花するのではないかと予想されている東京の桜。昔のようにみんなでワイワイとお酒が入った花見とはいかないご時世ですが、いまだけの美しい景色を眺められる喜びを感じながら、時には列車に揺られて、春ならではの駅弁を味わって、季節を感じていきたいものです。
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/