あけの語りびと

78歳「ママチャリで日本縦断」達成! 自転車旅を始めたのは「体重が……」

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それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

自宅(愛知県一宮市)から九州・鹿児島へ向けて出発した日の舟橋武志さん

愛知県一宮市に住む舟橋武志さんは、若いころから自転車が生活の一部で、通学・通勤はもちろん、知多半島や琵琶湖、さらには四国を巡ったこともありました。

40代後半からマラソンにハマり、130キロのウルトラマラソンにも挑戦。ところが膝を痛めて、運動とは無縁の生活になってしまいます。

65歳を過ぎると、仕事は二の次……好きなお酒を朝から飲む毎日。そんな不摂生な生活が何年も続き、身長171センチ・体重63キロだった体が、体重80キロになってしまいました。

お腹周りは最大104センチになり、高血圧、糖尿病、腎臓・肝臓の機能低下など、病気が忍び寄ります。70歳を過ぎると、同世代の仲間が次々にあの世へ旅立ってしまいました。

ママチャリの旅で最も苦しいのが上り坂(山口県萩市で)

「このままでは自分も先がない。どうにかしないと……」

しかし、膝が痛くて運動ができません。リハビリで通っていたお医者さんに聞いたところ、膝にあまり負担をかけず、運動にもなる自転車をすすめられました。

家の周りから少しずつ距離を伸ばしていくと、知らないうちに膝の痛みが消えていったそうです。

「そうだ、自転車なら旅ができる!」

舟橋さんは、後期高齢者となった75歳のとき、四国一周を達成。さらに自宅から北海道、続いて能登半島も走破。去年(2021年)の夏は、15日かけて九州・鹿児島へ。こうして舟橋さんは、78歳で日本縦断を成し遂げました。

驚くべきは乗っていた自転車です。何と、「ママチャリ」で日本縦断を達成したそうです。

本州から九州へ(関門トンネルで)

なぜママチャリだったのでしょうか? 舟橋さんによれば、値段が安いことと、無理なくマイペースに走れるからだと言います。北海道と九州は、真夏の8月に出発しました。

夏は日が長く、1日で70キロ~100キロも移動しました。前カゴに積んだペットボトルがお湯になったというくらい、猛暑との戦いでもありました。加えて、暑さよりも苦労したのは「坂道」だったそうです。

「“ジジイ殺しの坂”がありましてね。でも、上り坂が厳しいほど、下り坂のご褒美は大きいんですよ。長い下りはまるで空を飛んでいるような気分になります。また、ママチャリは『殿様乗り』なので、周りの景色が楽しめるんです。ドロップハンドルだと、そうはいきません」

自転車の旅に出る朝、奥さんはこう言って見送ったそうです。

「車にはきぃーつけやーよ。ちゃんと帰ってりゃーよ」

新潟県村上市で

また、足がつっただけで無事に舟橋さんが帰ってきたとき、奥さんには「小さくなった、小さくなった!」と喜ばれました。自転車の長旅で、体がスリムになったそうです。

「自転車は健康回復の妙薬であり、メタボ封じにもってこいです。特に長旅をすれば、劇的な変化が表れます。病気も逃げ出しますよ」

舟橋さんは名古屋駅の近くで、古書店と一人出版社をやっています。キャッチフレーズは「売れない本専門店」。東海3県の郷土史関係の本を中心に、舟橋さんが取材・執筆した本を、自分のお店『ブックショップ マイタウン』で売っています。

今年の夏は、北海道一周を目指します

今回のママチャリの旅も、自費出版ならぬ「自力出版」しました。タイトルは『78ジジイの「ママチャリで日本縦断」旅日記』。もともと舟橋さんは名古屋のタウン誌を手がけていたそうで、文章が面白いのです。

カラー写真も満載で情報たっぷり、自転車旅に興味のある人には特におすすめの本です。本の表紙には、こんな文章が綴られていました。

『自転車旅は筋書きのないドラマだ。のんびり、ゆっくり、自由気ままに。旅の楽しさと苦しさを全身に感じながら、天と地との間で何を見、何を考えたのか。見聞が広がる、未知との出会いがある。体が鍛えられる、お金がかからない。自転車に乗れば、いいことづくめだ。暇ができたら自転車で長旅に出ようよ』

季刊『自転車大好き』は第9号まで発行

■『78ジジイの「ママチャリで日本縦断」旅日記』

定価:1500円+税
(「ブックショップ マイタウン」ホームページから購入可能)

■ブックショップ マイタウン
http://www.mytown-nagoya.com

番組情報

上柳昌彦 あさぼらけ

月曜 5:00-6:00 火-金曜 4:30-6:00

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