80歳になったときに「骨粗鬆症」にならないために「するべきこと」

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東京都医師会理事で「葛西中央病院」院長の整形外科医・土谷明男氏が11月4日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。骨粗鬆症の予防法について解説した。

80歳になったときに「骨粗鬆症」にならないために「するべきこと」

※画像はイメージです

過度なダイエットは骨粗鬆症のためにもやるべきではない ~高齢になったときに骨が折れやすい状態になる可能性が

飯田浩司アナウンサー)骨粗鬆症の予防法について伺います。私は12月の誕生日で41歳になるのですが、このぐらいから骨粗鬆症を予防するためには、どんなことをしたらいいですか?

土谷)飯田さんの場合はそれほど気にしなくてもいいと思うのですけれども、骨粗鬆症の治療の最終的な目標は何かと言うと、骨折を予防することなのです。

飯田)骨折を予防すること。

土谷)骨折すると生活の質が著しく低下します。特に女性は、「80~90歳になったときの自分のために治療する」ということになります。骨粗鬆症そのものを予防するためには、長い目で見ればという話になりますけれども、特に強調したいのはダイエットについてです。

飯田)ダイエット。

土谷)若い女性がよくダイエットをします。痩せると、見た目的にはいいのかも知れませんが、骨密度は上がりません。骨にとっていいわけではないので、若いときはいいですけれども、お年を召されて高齢になったとき、骨が折れやすい状態になる可能性があります。特に女性の場合、過度なダイエットはいかがなものかと思います。

飯田)体だけではなく、骨も痩せてしまうということが起こる。

土谷)そうですね。

女性の場合、閉経後から骨密度が下がっていく ~それまでは高い状態を保つ

飯田)骨密度は加齢とともに減っていく。グラフにすると、右肩下がりになっていくという感じですか?

土谷)50歳くらいまではほとんど変わりません。女性の場合は、50歳くらいで生理が終わって、そこから皆さん、骨密度が下がっていきます。最初の状態が低ければ、そこからさらに下がっていくわけです。最初は高い状態からのスタートの方が、骨粗鬆症にとってはいいと思います。

飯田)若いころの生活があとあとに効いてくるというタイプの症状になってしまうのですね。

80歳になったときに「骨粗鬆症」にならないために「するべきこと」

土谷明男氏、飯田浩司アナウンサー

カルシウムの濃度が下がると骨が衰える

飯田)骨を強くするというと「牛乳と小魚」のイメージがありますが、いかがですか?

土谷)その通りですね。骨と言えばカルシウム、というのは皆さんわかると思います。確かに骨にとっては、カルシウムが豊富な食事をしてもらうのがいいです。骨の材料はカルシウムなのですが、カルシウムの濃度が下がると骨が衰えていくのです。

飯田)カルシウムの濃度が下がると。

土谷)血液中のカルシウム濃度を維持することが大事です。私たちが意識しているわけではなく、体の反応としてということです。血液中のカルシウム濃度が下がってくると、カルシウムを維持するために、骨のカルシウムを動員するのです。

飯田)骨のカルシウムを動員する。

土谷)カルシウムの摂取量が少ないと骨が衰えていくというのは、そういうことなのです。だからカルシウムを摂取することは大事です。しかし、骨のために毎日牛乳と魚だけ食べて生活できるわけではないので、「健康的に生活するためにバランスよく食べてください」というお話はしています。

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